山口市緑町の済生会山口総合病院は2日、産婦人科で行っている分娩(ぶんべん)の取り扱いを8月1日から休止すると明らかにした。常勤医2人のうち1人が退職するためで、新たに医師が確保できるまでは休止する。外来の妊婦検診は続ける。
同病院によると、山口大医学部(宇部市)から派遣された医師が6月中旬に7月31日付での退職を申し出た。理由は「大学の人事異動」としているという。残る1人での対応では安全性の確保が難しいと判断した。
県健康増進課によると、山口市内で分娩を取り扱う医療機関は6カ所で、同病院の休止で5カ所に減るという。しかし、防府市を合わせた周産期医療圏内では4月に新たに診療所1カ所が加わっており、同課は「受け入れ態勢は確保できている」と話している。【中尾祐児】
〔山口版〕
毎日新聞 2010年7月3日 地方版