大阪府議会の複数の府議が、09年度の政務調査費(政調費)で、ファッション誌やイタリアのガイドブックなどを購入していたことが、30日公表された政調費収支報告書で分かった。政務調査費は原則、府政に関する調査や研究活動のため議員と会派に支出される公費で、府議は「領収書を張り間違えた」などと釈明している。
報告書によると、09年度の政調費は府議1人当たり年601万8000円、計6億7401万円が交付された。購入書籍は、レシートの国際標準図書番号などを基に毎日新聞が調べた。40代の男性府議は「VOGUE NIPPON(ヴォーグニッポン)」などファッション誌を購入。60代の男性府議は、会計帳簿に「府内地図」と記載しながら、イタリアのガイドブックを購入。「イタリアで視察に行った場所を思い出すため」と説明した。
別の40代の男性府議は、「アサヒ芸能」や「FRIDAY」などを購入、会計帳簿に「アメリカ外交とは何か」「国家の品格」と記した。「政務調査費としての申請削除の手続きを取る」と釈明した。【佐藤慶】
毎日新聞 2010年6月30日 大阪夕刊