口論した2人は、「豚(とん)ぺい焼き」屋台の男性露天商(34)と、「海鮮玉イカ」屋台のアルバイト男性(50)。大阪府警住吉署によると、参道脇に設置された屋台関係者用のテントにいたアルバイト男性が、昔の“自慢話”を男性露天商にしていた。うっとうしいと感じた男性露天商が意見したことで口論になったようだ。
激高したアルバイト男性が、そばにあったプロパンガスボンベの栓をひねりライターで着火。吹き出した炎はあっという間にテントに引火し、隣の「タマゴせんべい」屋台と車2台に延焼した。居合わせた別の屋台の17歳と21歳の男性アルバイト2人を含む計4人が、顔や手にやけどを負うなどして病院に搬送された。アルバイト男性は全治2カ月のやけどで、同署は回復を待って放火の疑いで捜査するという。
出火当時、参拝客はほとんどおらず、本殿など神社の施設や400店以上並ぶほかの屋台にも影響はなかった。住吉大社は、昨年三が日だけで全国7位の235万人の参拝客を集めた。今年は名所の反橋(太鼓橋)を54年ぶりに掛け替え、本殿の修復工事も終えたばかりで、昨年以上のペースで参拝客が訪れていた。