哨戒艦沈没:安保理攻防、中国が露骨に北寄り姿勢(下)

 G8首脳は先月27日に採択した共同声明で、「最近、韓国海軍の将兵46人が犠牲となった「天安」の沈没を招いた攻撃は遺憾なことであり、北朝鮮の責任を指摘した軍民共同調査団の調査結果に沿って、沈没の原因となった攻撃を非難する」としていた。

 中国が北朝鮮をかばうのは、北朝鮮が強く反発している状況で、北朝鮮に対する非難に同調すれば、韓半島(朝鮮半島)情勢が悪化するとの懸念があるためとみられる。しかし、中国は北朝鮮だけでなく、韓国との関係も考慮しなければならないため、安保理の全般的な立場表明には同意しつつ、北朝鮮の立場を最大限反映することで、非難のレベルを引き下げようとしているもようだ。

 一方、韓国政府は中国が国際的地位にふさわしく、責任ある役割を果たしてほしいと圧力をかけるとともに、「少なくとも北朝鮮が『いかなる代価も払わずに、何でもできる』という認識を持たないように、国際社会による措置が必要だ」と繰り返し強調している。国連代表部の関係者は、「まだ楽観も悲観もできない状況だ。協議が週をまたがずに劇的に合意に達する可能性も否定できない」と語った。

 持ち回りで担当する安保理議長は、7月からナイジェリアのジョイ・オグ大使が務めている。前の議長国はメキシコだった。国連代表部の関係者は、「メキシコが韓国と近い関係だったことは事実だが、ナイジェリアも議長国としての中立性を失うことはないだろう」と指摘した。

ニューヨーク=朴宗世(パク・ジョンセ)特派員

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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