記事入力 : 2010/07/03 09:45:02
哨戒艦沈没:安保理攻防、中国が露骨に北寄り姿勢(上)
哨戒艦「天安」爆沈事件をめぐり、中国が国連安全保障理事会で採択される文書の原案から北朝鮮による攻撃であることを明示する文言を削除するよう要求し、「攻撃」という単語についても、「事件」という単語に置き換えるべきだと主張していることが1日までに分かった。
韓国国連代表部筋は1日、安保理での協議のカギを握る中国が協議の席上、露骨に北朝鮮に肩入れし、文書案の作成にブレーキをかけようとしていると指摘した。同筋は「思ったよりも難航している」と協議のムードを伝えた。「事件」という単語は、北朝鮮の申善虎(シン・ソンホ)国連大使が先月15日の記者会見でも一貫して使用した。これに対し、韓国側が異議を表明したところ、中国側は文脈を微妙に変えるなど、駆け引きが続いている。
事件に関する協議が安保理で公式に始まってから1カ月たち、原因に対する韓国と北朝鮮の報告も韓国側の主張が圧倒したが、国連安保理は北朝鮮に対する強い非難を盛り込んだ措置を打ち出せずにいる。「天安」爆沈事件は明らかに停戦協定違反で、挑発行為に当たるため、韓米日は北朝鮮の責任を指摘し、徹底した謝罪や再発防止策の確約を求める必要があるとの立場だ。これに対し、中国とロシアは北朝鮮の直接的な責任を立証するのは困難だとの立場で、双方の主張は平行線をたどっている。
安保理での協議が合意に達し、議長声明が採択されるとしても、主要8カ国(G8)による声明よりは非難のレベルは低くなるとみられる。国連代表部の関係者は「G8にはロシアだけが含まれていたため、相対的に強硬な声明を採択することができたが、安保理では中国とロシアが常任理事国として、積極的に北朝鮮の立場を代弁しており、性格は異なる」と指摘した。
- あなたたちを忘れない-。哨戒艦「天安」爆沈事件から3日で100日目を迎える。2日には雨が降りしきる中、犠牲者46人の一人、イム・ジェヨプ中士(軍曹に相当)の家族らが国立大田顕忠院を訪れ、墓前で冥福を祈った。/写真=シン・ヒョンジョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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