ユーロ圏国債 再び火の手 CDS市場 保証コスト上昇

2010.7.1 05:00

 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、ギリシャとスペインの国債を保証するコストが上昇。欧州国債保証コストの指標である指数は過去最高に迫った。

 緊縮財政への抗議行動が広がっていることや欧州の銀行が資金調達に苦しむとの懸念が背景にある。

 CMAデータビジョンによると6月29日、国債15銘柄のCDSスプレッドで構成するマークイットiTraxx・SovX西欧指数は0.065%上昇の1.65%となり、6月4日に付けた過去最高の1.685%に迫った。

 ギリシャでは今年5回目のゼネストが行われている。欧州中央銀行(ECB)の1年物融資の期限を控えてスペインの銀行が、影響緩和のための対応を同中銀に求めたとの英紙フィナンシャル・タイムズの報道を受けて、スペインの銀行債保証コストも上昇した。

 ギリシャ債のCDSスプレッドは0.13%上昇し11.01%。4日には過去最高の11.25%となっていた。スペイン債のCDSスプレッドは一時、0.09%上昇し過去最高の2.75%。その後2.705%に低下した。同国の銀行最大手、サンタンデール銀行は0.105%上昇の2.105%。バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)は0.15%上昇し2.76%。(ブルームバーグ Kate Haywood)

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