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国外で開催されたW杯で、史上初めてベスト16入りを果たしたサッカー日本代表が1日、大阪・関西空港に凱旋した。実父の急病でブラジルに帰郷したDF田中マルクス闘莉王(29)を除く22選手らと岡田武史監督(53)が、空港に隣接するホテルで会見。決勝トーナメント(T)1回戦のパラグアイ戦でPKを外したDF駒野友一(28)=磐田=は敗退後、初めて取材に応じ、「日本のみなさんに悔し涙を流させてしまった」と謝罪した。
目に涙はなかった。悲劇の主人公は、気丈に取材に応じた。「責任を感じながら日本に帰ってきた。日本のみなさんに悔し涙を流させることになった」。敗退の責任を背負い込むように、駒野は頭を下げた。
0―0で迎えたPK戦。岡田監督から3番手に指名された。「得意のコース」へのボールは、無情にもクロスバーを直撃。「やってしまったな…」。5人目は闘莉王の予定だったが、バトンを渡せなかった。
得意のPKを失敗するのは中学時代以来、プロの公式戦では初めてだという。「ベスト8なら、スペインだった。日本の組織的な守備で抑えられるのかどうか期待していた」と自身の夢もついえた。試合後は、DF中沢とMF松井から「俺が蹴っていても、同じ結果だった」と慰められた。
宿舎に戻っても、横になるだけで一睡もできなかった。「この一発で上に行けなかった。日本に帰るのが怖い」とさえ思った。立ち直ることができたのは「胸を張って帰って来い!」という家族や知人から来た約30通の激励メールだった。
妻・映己子(えみこ)さん(30)、長女の京香ちゃん(3)と電話で話し、勇気づけてもらった。思わず涙がこぼれた。この日も、「胸を張れ!駒野」とサポーターがボードを掲げて出迎えてくれた。
この借りはJリーグで返す。「このW杯がプラスになるかは、今後の自分次第。だから、前を向くしかない。ナビスコ杯は決勝Tに行ったので、もしかしたらPK戦もあるかもしれない。自信を取り戻すには、PKしかない」と自ら悪夢を払しょくするつもりでいる。
約600人の報道陣が集まった会見では、駒野への質問はなかった。「もっとズバズバ来るのかな」と笑ったように、徐々に気持ちの整理もついた。この日は磐田側の配慮で、人目に付く電車での移動を避け、クラブ関係者の車で静岡に帰った。9日から練習に合流する。
「悔しい思いをさせてしまったけど、いい思い出になったのでは」。15歳の時に父・敏明さんが他界(享年46歳)してから、女手一つで育ててくれた友美子さん(54)にもメッセージを送った。父の墓前にも、近日中に報告するという。「失敗は失敗。だけど、またPKの場面があれば迷わず蹴りに行きたい」。駒野は胸を張って、サッカー人生を続けていく。
◆駒野の代表戦でのPK 07年アジア杯準々決勝オーストラリア戦は延長戦を終え、1―1でPK戦に突入。中村俊、遠藤に続く3人目で登場し、右足で右に動いたGKと逆の左に決めた。同3位決定戦・韓国戦(0―0)は、中村俊、遠藤、阿部に続く4人目で登場。右足でGKの逆をつき、右に決めた。
(2010年7月2日06時05分 スポーツ報知)
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