NHK福岡のニュース 福岡放送局
法施行前に北朝鮮貨物検査訓練
北朝鮮に出入りする船舶の貨物検査を公海上でも行うことができるようにする特別措置法が、4日に施行されるのを前に、2日、北九州市沖の海などで貨物船を検査する訓練が行われました。
訓練は、北九州市の第7管区海上保安本部と門司税関が合同で行ったもので、巡視船や航空機をはじめ、海上保安官や税関の職員あわせて170人が参加しました。
訓練の想定は、巡視船が、北朝鮮から輸出されたロケットの部品を積んだ疑いのある外国籍の貨物船を公海上で発見したというものです。
巡視船が、検査のために港へ向かうよう貨物船に命じましたが、これに従わなかったため、海上保安官10人が巡視艇を横付けして乗り移りました。
海上保安官は、特別措置法に基づく命令に従わなかった疑いで、貨物船の船長を逮捕しました。
この後、貨物船を北九州市門司区の岸壁に移動させて、税関の職員が積み荷を調べ、ロケットの部品を発見して訓練は終了しました。これまで、外国船の検査は、日本の港を行き来する船に限り、領海内だけでしか行えませんでしたが、新たに施行される特別措置法では、北朝鮮に出入りする船に核やミサイル関連の物資が積まれている疑いがあれば、公海上でも貨物検査が行えるようになります。
第7管区海上保安本部の安達貴弘警備課長は「有意義な訓練を行うことができた。今後は、貨物船についての情報収集や税関との連携を強化し、法律の的確な運用を図りたい」と話していました。
07月02日 18時37分
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