アメリカ軍普天間基地がある沖縄県宜野湾市で、終戦の7年後、地元の住民などが、基地の周辺に放置されていた遺骨を拾い集め、納骨塔を建てた当時の貴重な写真が見つかり、今月、地元で一般に公開されることになりました。
見つかったのは昭和27年、アメリカ軍普天間基地がある沖縄県宜野湾市で撮影された31枚の白黒写真を収めた手作りのアルバムで、地元の人たちが遺骨を集め、終戦の7年後に納骨塔を建立するまでの様子が記録されています。普天間基地の周辺では、終戦後も多くの遺骨が放置され、住民などが当時、フェンスがなかった基地の中にも入り、遺骨を拾い集めたということです。アルバムには、終戦後の沖縄で貴重だった木材を使って納骨塔の型枠を作る様子や、完成にあわせて行われた慰霊祭のもようが記録されています。アルバムは、およそ20年前、宜野湾市に寄贈されたものの、人目に触れることなく保管されていたということで、市の教育委員会が、このほどアルバムを見つけ、今月、一般に公開することを決めました。宜野湾市立博物館の平敷兼哉さんは「納骨塔は今は取り壊されなくなっており、当時の普天間基地周辺の様子を伝える貴重な写真だ」と話しています。