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はやぶさ:ファン共感、豪州で「最期見届ける」

「はやぶさは、もう機械とは思えない」と話す上坂浩光さん=オーストラリア南部のウーメラで、永山悦子撮影
「はやぶさは、もう機械とは思えない」と話す上坂浩光さん=オーストラリア南部のウーメラで、永山悦子撮影

 【グレンダンボ近郊(オーストラリア南部)永山悦子】小惑星探査機「はやぶさ」の最期を見届けようと、オーストラリアまで足を運んだ人がいる。その活躍を映像作品にしたコンピューターグラフィックス(CG)ディレクターの上坂(こうさか)浩光さん(50)と、制作を企画した大阪市立科学館学芸員の飯山青海(あおみ)さん(38)だ。

 作品は「HAYABUSA BACK TO THE EARTH(はやぶさ地球帰還)」。はやぶさが苦難を乗り越える姿が精細なCGで描かれる。全国の科学館などで上映され、これまでに延べ12万人が鑑賞した。

 飯山さんは、打ち上げ前からはやぶさに注目し「米国の後追いではない素晴らしい計画。映像にして、多くの人に伝えたい」と考えていた。07年、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が企画したはやぶさの映像作品「祈り」を見て「この作者に依頼したい」と決心。上坂さんに連絡を取った。

 上坂さんは「祈り」にかかわったことで、はやぶさとそれを支える研究者の挑戦に魅了された。共同制作の作品は09年4月、大阪市立科学館で初公開。反響を呼び、今月、DVDも発売された。「宇宙への夢を、困難を乗り越えながらはやぶさがかなえる姿に共感してもらえた」と上坂さん。

 2人は、はやぶさが帰還するウーメラ砂漠で13日を迎えた。流星に詳しい飯山さんは着地したカプセルの観測班に加わる。上坂さんは流星のように輝きながら夜空を落下するカプセルを撮影する。現在の作品は08年までの旅を描いており、今回撮影する映像を加えて物語は完結する。

 「この3年、はやぶさとともに生きてきた。完結はうれしいが、はやぶさの最期を直接見るのは複雑です」

毎日新聞 2010年6月13日 21時18分(最終更新 6月14日 2時20分)

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