学会のウィキペディア参加についてのフォーラム (*)を見てきたのでまとめておく。
構成は下記のとおり。
ウィキペディアの人の講演はおもにウィキペディアの内部ルールに関するもの。
といったあたりを強調していたように思う。
この講演にも含まれていたし、自分の実感からでもあるんだけど、
ウィキペディアの人がそれを好んでいるからそうしているものとがあるように思える。
区分けすると、こんなかんじ。
たとえば、あまりに瑣末なこと・詳細過ぎることを載せないのは百科事典にしたいからだし、
出典が必須なのは匿名投稿を広く受け入れたいから。
どういう方向性になのかというのと、そこからどういう風にロジックを組み立ててルールができているか、
というのが分かるとけっこう腑に落ちるところがあるんじゃないかと思う。
土木学会の取り組みの紹介では、学生を集めてウィキペディア編集合宿をしたという報告がされていた。
資料を集めておいて、学生にそれを渡してまとめてもらって、学会がチェックするという流れ。
研究者ではなく学生に書かせるというのは妥当なところだと思うけど、
一日だけ特別な場所で書く、というやりかただと、
情報社会学会のは、学術雑誌とウィキペディアに同じ論文を掲載するという話。
ターゲットとしては展望論文やサーベイ論文などといった、分野の外観を解説する種類の論文に絞るらしい。
著者に事前に承諾を得ておいて、論文を受理したときに学会がウィキペディアに掲載する。
載せた後に入る第三者からの編集などについてのアフターケアをどうしよう、
というところで止まっているようなかんじだった。
アフターケアをどうするかの案は、あんまりはっきり言われてはいなかったけど、
掲載後の加工についてはどうなっても文句をいわないことを著者に誓約してもらう、とか、
著者に事前に百科事典向けに整形しておいてもらって大幅な改稿をしなくてもいいようにするとか。