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【大相撲】

武蔵川理事長 謝罪でさらし者!?

2010年6月30日 紙面から

 大相撲の野球賭博問題の特別調査委員会(座長・伊藤滋早大特命教授)は29日、謹慎処分を受ける親方らが名古屋市内などの宿舎から本場所などへ外出することを禁止する見解を示した。日本相撲協会の出羽海理事(元関脇鷲羽山)らはこの日、文部科学省で、名古屋場所(7月11日初日、愛知県体育館)の開催を報告。文科省の担当者は「赤っ恥をかかせるため」なら、謹慎処分を勧告されている武蔵川理事長が「協会ごあいさつ」に立つこともあると示唆した。

 東京か、名古屋か−。もめていた謹慎場所が名古屋の宿舎でもいいと決まった。27日に特別委が発表した勧告案では、東京で謹慎することになっていた。だが、翌28日の理事会で「弟子を名古屋に置いて、万が一の事態になったらどう対処するのか」との意見が出て紛糾。特別委の伊藤座長は謹慎場所は名古屋でもいいとの見解を示し、こう説明した。

 「対象者は自宅か、けいこ場のいずれかにいることが基本となり、外出は通院などを除き不可とする。謹慎の親方でも部屋の責任者になる。親方は親代わり。名古屋の部屋にいないというのは良くない。閉門蟄居(ちっきょ)というやつだ。部屋でじっとしているということ」

 文科省の担当者は、名古屋での謹慎に、くぎをさした。「愛知県体育館に出入りさせないと聞いている。親方であろうと本場所に入るのは論外。相撲の場にタッチさせないということ」。愛知県体育館の役員室などに顔を出す“出勤”は完全にNGだ。

 ただし、謹慎となる武蔵川理事長には特例が認められそうだ。初日と千秋楽の「協会ごあいさつ」をするための“出勤”を認める可能性がある。不祥事の謝罪は、理事長代行ではなく、理事長自らがするのが筋ということ。文科省の担当者は「赤っ恥をかかせるために(土俵に)上がらせるというのなら、あるかもしれませんね」と、ばっさり切った。

 

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