野球賭博問題で解雇以上の懲戒処分を受けることが決まっている大嶽親方(元関脇貴闘力)が元横綱・大鵬の三女である妻と離婚することが30日、分かった。民放テレビ各局のインタビューに応じ、「嫁と相談して決めました。(婿)養子でいることも恥ずかしい」と自ら明かした。大鵬の婿養子でもある大嶽親方は「(自分が)アホだから」と自らを責め、涙と鼻水で顔をぐしゃぐしゃにしながら頭を垂れた。
◇ ◇
一度、手を染めた野球賭博が、今までの地位も名誉も、そして家族さえも失う結果となった。
大嶽親方は94年に元横綱大鵬の三女と結婚し、婿養子となっていた。フジテレビ・関西系の「とくダネ!」のインタビューでは「親方(元横綱・大鵬、現在は親方ではない)の養子でいることも恥ずかしい。嫁と相談して離婚することにしました」と“親”の顔に泥を塗ったことに対するケジメの決断を下したことを明かした。
「子どもも15歳になったら、相撲取りになって、強くなって大鵬親方の記録を抜きたいという気持ちになっているのに、おれみたいなのがいてもしようがない」と涙。それまで野球賭博にいたる経緯などを気丈に話していたが、家族の話になると気持ちを抑えることができなかった。
2週間ぶりに公の場に姿を見せた大嶽親方は民放テレビ各局を“謝罪行脚”した。「最初は1〜2万(円)だったのがだんだん、マルが一つ多くなった」と最初は軽い気持ちで賭博に手を染めたことを明かした。暴力団との関係は「まったくありません」と強く否定した。
あくまで仲間内での賭博という認識だったとし、“仲間”の1人、大関・琴光喜に対しては「わたしがアホだから悪い。もう一度チャンスをあげてほしい」と繰り返して擁護した。
今後は7月4日の理事会で正式処分が下される大嶽親方。TBS・MBS系の「ひるおび」では涙と鼻水を垂らしながら「みんな人生かかってるんですよ」と強い口調で訴えたが、賭博行為の代償はあまりに高くついてしまった。