韓流ドラマ「冬のソナタ」で、ぺ・ヨンジュン(37)演じる主人公の恋敵・サンヒョク役を好演した韓流スター、パク・ヨンハさん(32)が30日午前、ソウル市江南区内の自宅で、ビデオカメラの充電用コードで首をつり死亡しているのが見つかった。韓国警察当局は自殺と断定した。突然の訃報(ふほう)に日韓両国に衝撃が走る中、ヨンハさんは死の前日から人気グループ・東方神起のジェジュン(24)ら親しい複数の仲間に“お別れ”ともとらえられる電話をかけていたことも明らかになった。
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警察などによると、ヨンハさんは午前5時30分ごろ、自宅の部屋で倒れているところを母親が見つけた。ヨンハさんは29日には出演予定の韓国ドラマの撮影に関する打ち合わせをドタキャン。連絡も取れない状態の中、親しい複数の友人たちに“お別れ”ともいえる電話をかけていた。
アメリカでレコーディング中だった東方神起のジェジュンは、ヨンハさんが亡くなる前日の29日、電話で話をした。2人は普段から親しく食事をしたり、連絡を取り合う仲だったという。関係者によると、この時も「また食事をしようね。お酒を飲もう」と話し、特に普段と変わらず、冗談を言い合うなど明るい様子だっただけに、衝撃を受けているという。
東方神起は、日韓両国で活動するアーティストの後輩として、かねてヨンハさんからアドバイスを受けるなど親交があった。ヨンハさんの遺体が安置されたソウル市内の葬儀場には、リーダーのユンホ(24)も弔問に訪れた。
また、韓国メディアによると、29日には女優のパク・シヨン(31)とも電話。死の直前とみられる30日午前4時ごろにはバスケットボールのチームの後輩に電話で「死にたい。とてもつらい」と訴えていたという。
ヨンハさんの遺体はソウル市内にあるカトリック大ソウル聖母病院の葬儀場に安置され、「冬ソナ」のヒロイン、チェ・ジウ(35)、俳優のイ・ビョンホン(39)らが続々と駆けつけた。ぺ・ヨンジュン(37)は韓国国内におり、ヨンハさんの死は知っているが、日本の所属事務所は「どんな様子なのかは言えません」と言葉少なで、ショックの大きさをうかがわせた。
ヨンハさんの遺体は7月2日午前8時に出棺し、城南火葬場で荼毘(だび)に付された後、仏式の葬儀「三日葬」が営まれる。
韓国では近年、女優のイ・ウンジュさん(05年)、女優のチェ・ジンシルさん(08年)ら芸能界で自殺が相次いでいる。