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中国、国防動員法施行 軍への政府の影響力拡大 (2/2ページ)

2010.7.1 19:38

 一部の香港メディアは、国防動員法によって「四川大地震のときの教訓が生かされ今後、有事の際に政府も軍を動かすことができるようになった」と解釈している。これに対し「共産党が軍の国家化を認めるはずはなく、拡大解釈だ」と否定する見方もある。

 同法にはまた、市民からの財産収用を制限する条項や、建物などを使用した後に損害を補償する条項などが盛り込まれている。この点について「法治国家に向けわずかながら前進した」(北京在住の弁護士)と評価する声もある。

 同法の前提である「有事」についての規定はあいまいだ。「国家の主権、統一、領土が脅威に直面するとき」と書かれているだけだ。チベット、ウイグル族など少数民族地域での騒乱や、大規模な民主化運動が発生したときなどにも適用される可能性がある。

 また、国防動員委員会総合弁公室の主任、白自興少将は記者会見で「外資、合弁企業も、国防動員における生産を担うことができる」と述べ、日本を含む外国系企業も法律の適用対象であることを明言した。具体的な条項としては「民間企業には、戦略物資の準備と徴用、軍関連物資の研究と生産に対する義務と責任がある」という部分だ。

 北京の米大手メーカーの関係者は「中国が外国から侵略を受けたときに協力させられるのは理解できるが、民主化運動や少数民族弾圧などにも手を貸せといわれたらかなわない」と話している。

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