プロ野球の独立リーグ、大阪ゴールドビリケーンズの8選手が野球賭博をしたとして解雇された問題で、解雇された元選手が朝日新聞の取材に応じ、「賭博のまとめ役の選手が問題発覚後、警察に出頭しようとする選手を脅して止めようとしていた」と証言した。まとめ役の選手は以前から暴力団との関係を周囲に公言していたという。
元選手は5月初めごろ、野球賭博のまとめ役から「パチンコなどほかのギャンブルより割がいい」と誘われた。数回参加し、数万円を負け越した。5月下旬、大相撲の野球賭博疑惑が報道されてやめた。チーム内でも大半の選手がかかわりを絶ったという。
このころ、まとめ役は「チーム外でも野球賭博をしており、負けた他人の借金を肩代わりして、返さなくてはいけない」とチーム内で借金を頼むようになった。しつこさに耐えかねた別の選手の親が監督の親族に相談し、球団側に伝わることになった。まとめ役は「どっから漏れたんや」と情報を漏らした犯人捜しを始めたという。
球団側は解雇した選手に警察へ出頭するよう促した。まとめ役は他の選手に「警察には出頭するな。おれが捕まったらおまえらどうなるか分からんぞ」などと迫った。複数の選手によると、まとめ役は日頃から暴力団との付き合いを公言しており、脅しのように感じたという。それでも6月21、22日にほとんどが大阪府警に出頭した。
元選手は賭博について「軽い気持ちでやった。深く反省している。自分の無知に腹が立って仕方がない。ただ、8人全員が暴力団とかかわっているわけではないのはわかってほしい」と話している。