日印原子力協定に広島市と反対要請へ 田上長崎市長、政府の姿勢非難
| インドとの原子力協定締結反対を日本政府に要請する考えを示す田上市長=長崎市役所 |
田上富久長崎市長は29日の定例会見で、日本政府がインドと原子力協定を締結しないよう、広島市と共同で要請する考えを示した。
田上市長は「核拡散防止条約(NPT)体制の枠外にいる国と原子力協定の交渉をする、あるいは協定を結ぶことになると、NPT体制そのものの崩壊につながる」と指摘、「日本政府が核兵器のない世界を目指すためのリーダーシップを発揮すると言いながら、一方でインドとの原子力協定を進めることにどのような整合性があるのか分からない」と非難した。
政府への働き掛けについては「広島市と話しながら準備を進めている。日程はまだ具体的でないが、できるだけ早くと思っている」と述べ、近く首相官邸や外務省を訪れ、同協定を結ばないよう要請する考えを示した。
また国連の潘基文(バン・キムン)事務総長の長崎訪問について、8月5日が有力との考えを示した上で「(潘事務総長に)長崎を最後の被爆地にしようと世界の皆さんに呼び掛けてほしい」と述べた。訪問の際は長崎原爆資料館視察や原爆落下中心碑への献花、被爆者との会談などを提案しているという。
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