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文科省が厳命!「角界解体 再構築を」

賭博問題について文科省に報告に訪れた(右から)特別調査委の伊藤滋座長と頭を下げる出羽海理事
賭博問題について文科省に報告に訪れた(右から)特別調査委の伊藤滋座長と頭を下げる出羽海理事
Photo By 共同

 日本相撲協会の監督官庁である文部科学省が、相撲界の根本的な大改革を厳命した。川端達夫文科相は29日、野球賭博問題に関し、名古屋場所の開催を了承した上で、理事総退陣など厳しい改革を要求。場所開催の報告で文科省に出向いた特別調査委員会の伊藤滋座長(早大特命教授)に対しても、鈴木寛副大臣が改革委員会の早期立ち上げを求めるなど、相撲界の伝統にまで踏み込んだ改革を求める強い姿勢を鮮明にした。

 厳しい処分と引き換えに名古屋場所開催を決めた相撲協会に、さらに厳しい言葉が浴びせられた。29日午前の会見で川端文科相は「役員体制を総取っ換えし、新たな体制で名古屋場所に取り組んでほしい」と大きく踏み込んだ発言をした。

 特別調査委員会の勧告により、相撲協会員の処分対象者は武蔵川理事長ら理事4人、幕内力士6人を含む計28人。戦後初の理事長代行を置く厳しい処分となった。だが、文科相の要求は、それをしのぐ理事の総退陣。名古屋場所までには間に合わないとしても、監督官庁の強い決意を表すには十分な言葉だった。

 現実的な改革要求は、文科省を訪れた伊藤座長に突きつけられた。鈴木副大臣は「国民の信頼は完全に崩壊している。代行を直ちに決めて、きょうからでも委員会を立ち上げなければならない」と厳命。7月4日の相撲協会臨時理事会で予定されていた理事長代行選出の前倒しを要求し、この日のうちに村山外部理事に一本化させた。

 9月に立ち上げる予定だった改革委員会も、理事長代行の指揮下で進める。協会に近い人物が中心だった特別調査委と異なり、民事介入暴力や組織統治などの専門家を入れた人選と、改革項目の洗い出し、工程表立案などの叩き台を名古屋場所中に仕上げるよう求めた。

 芦立訓・競技スポーツ課長によると、改革委は維持員制度など反社会的勢力がかかわった問題を最優先に、高額の金銭が動く親方株、独占権益を有する相撲案内所(お茶屋)、相撲界独自の部屋制度などの改革まで踏み込むという。「合理性があるのか。伝統はどこまで尊重するのか。息をつかずに改革をしろということ」と説明した。

 川端文科相は「根本的な改革が不十分だったツケが一気に出てきた。今後の取り組みが国民からどう判断されるかが、大相撲の命運を懸けたものになる」と話した。「伝統」の名の下に閉鎖的な社会に閉じこもってきた相撲界。良くも悪くも相撲界を支えてきた最後のトリデに、ついに外部の手が入れられる。

 ≪出羽海事業部長「一丸となって努力≫伊藤座長とともに文科省を訪れた出羽海事業部長(元関脇・鷲羽山)は「名古屋場所の開催に至りました。世間をお騒がせして心よりおわび申し上げます」と頭を下げた。「大相撲は戦争中も欠かすことなくやってきた伝統がある。それを絶やすことは相撲の命を絶たれること」と説明。場所開催への理解を求めた。文科省からの指導については「真しに受け止め、協会一丸となって相撲発展のために努力したい」と話した。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年06月30日 ]

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