性犯罪:「化学的去勢法」来年7月施行へ

 国会は29日の本会議で、児童に対する性犯罪再発防止対策の一環として、「性犯罪者の性的衝動の薬物治療に関する法律案(化学的去勢法案)」を可決した。この結果、来年7月から「化学的去勢」が施行されることになった。

 この法案はチョ・ドゥスン、キム・ギルテ受刑者といった常習犯だけでなく、初犯者に対しても化学的去勢を行うことが可能とし、対象年齢を「満19歳以上」とする一方で、被害児童の年齢を「16歳未満」とした。2008年にハンナラ党の朴敏植(パク・ミンシク)議員が代表となって提出したこの法案は、賛成137票、反対13票、棄権30票で可決した。ただし、法案にある「化学的去勢」という用語は、羞恥(しゅうち)心や抵抗感を感じさせる可能性があるとして、「性的衝動の薬物治療」へと修正された。

 対象となるのは、心療内科専門医の診断によって性倒錯症と診断された性犯罪者で、検事が治療命令を請求すれば、裁判所は15年を上限として、治療命令を下すことができる。この法律の施行以前に刑が確定した受刑者も、仮釈放条件を満たしてこの治療を受けることに同意すれば、薬物治療を受けた上で、早期の仮釈放が可能となる。

 治療命令と共に、実刑あるいは治療監護の宣告を受けた場合は、出所の2カ月前から薬物治療が開始され、執行期間中は保護観察が義務化される。

洪永林(ホン・ヨンリム)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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