【続報】
「岩手母娘殺害事件」二審も死刑
母娘不明、殺害供述の男を逮捕
死体遺棄容疑で
岩手県洋野(ひろの)町種市、会社員上野紀子さん(52)と二女の会社員友紀さん(25)が行方不明になっている事件で、久慈署捜査本部は25日未明、死体遺棄容疑で、青森県八戸市の若林一行容疑者(29)を緊急逮捕した
若林容疑者は2人の殺害を認める供述も始めており、捜査本部は容疑が固まり次第、殺人容疑で再逮捕する方針。
調べによると、19日午後5時ごろ、紀子さんは洋野町内、友紀さんは岩手県久慈市内の勤務先をそれぞれ乗用車で出た後、消息が途絶えていた。連絡が取れないことを不審に思った親類が同署に通報、22日午後、同署員が無人の自宅和室に血痕があるのを確認した。
紀子さんの車は自宅前、友紀さんの車は自宅近くの空き地に置いたままになっており、捜査本部は2人が何者かに連れ去られた可能性が高いとみて捜査。上野さんの自宅付近で白っぽい車に乗っているのを目撃されていた若林容疑者から任意で事情を聞いていた。
(2006年7月25日 読売新聞)
若林一行容疑者(29)の供述に基づき、同町種市の山林で、紀子さんの遺体に続いて新たに女性の遺体を発見した。友紀さんではないかとみて身元確認を急いでいる。⇒友紀さんと確認される。
捜査本部は、同日未明に死体遺棄の疑いで逮捕された青森県八戸市沢里、塗装工若林一行容疑者(29)をこの日夕、送検した。
若林容疑者は調べに対し、上野さん方に侵入し1階の和室で2人を殺害したと供述。殺害方法や詳しい動機について追及している。自宅裏庭には下着を含む衣類が落ちていたことから、引き続き関連を調べている。「下着を盗む」ことも、目的の1つ?
◇「子煩悩な父親」…口そろえる関係者
若林容疑者を知る関係者は、一様に「子煩悩な父親」と口をそろえた。以前勤めていた会社では友人はいなかったというが、仕事はきちっとこなしていたという。目立たない存在ながら、まじめで子煩悩。周囲の評判からは、凶悪事件の容疑者とは別の顔が浮かび上がる。
昨年9月まで約5年間務めた同市内の建築関連会社によると、若林容疑者は同県五戸町出身。同市立の小中学校に通い、95年に県立高を卒業後、同市内の電気機器製造会社に就職した。だが、4年後の99年5月に辞めた後は、同県五所川原市内の自動車販売店など2社を約半年ごとに転職。00年7月に建築関連会社に就職した。
同社の関係者は「(若林容疑者は)塗装の経験がなかったため、最初は見習で入社し、次第に上手になった。仕事場では目立たないが、勤務態度はまじめで、仲間内でのトラブルもなかった。社内に友人はいないようだったが、子供のことは聞かなくても、向こうから話しかけてきた」と言う。退職後については「以前、会社にいた別の人間と一緒に(塗装関係の)店を始めたと聞いたことがある」と話した。
住宅密集地の一角にある現在の住所には1年ほど前に引っ越してきたという。妻、3歳前後の長男、乳児との4人暮らしで、近所の男性は「よく子供と遊んでいた。子供の面倒をよく見る優しい人だと思っていた」話したが、近所の人たちとの交流はなかったようだ。別の男性は「1カ月に1、2度道で会ったらあいさつする程度。トラックに資材を積んで出掛けることがあったので、塗装業をやっているのかと思った」と話し、近所の女性は「昔から住んでいた人がいなくなったところに新しい人が入ってくる。(若林容疑者は)新しい人で、あまり交流はなかった」と話した。
(毎日新聞 2006年7月25日)岩手の母娘殺害、容疑者「家賃滞納に困り盗み」と供述
岩手県洋野(ひろの)町種市で、会社員の上野紀子さん(52)、友紀さん(25)親子が殺害された事件で、青森県八戸市沢里、塗装業若林一行容疑者(29)(死体遺棄容疑で逮捕)が久慈署捜査本部の調べに対し、「家賃を滞納し、金に困って盗みに入った」などと供述していることが3日、わかった。
捜査本部は、家賃支払いに困った若林容疑者が盗み目的で侵入し、帰宅した2人を相次いで殺害したとみて、強盗殺人容疑での再逮捕も視野に入れて追及している。
関係者によると、若林容疑者は昨年3月に八戸市内の一軒家を借りたが、今年6月分と7月分の家賃、計8万円を滞納した。大家が7月10日ごろ、督促の電話を入れたところ、若林容疑者は「7月20日ごろ支払う」と答えたという。
事件は、若林容疑者が支払うとした前日の7月19日に起きており、捜査本部は若林容疑者が金を工面しようとしていたとみて、上野さん宅を狙った理由を調べている。また、上野さん宅に残された友紀さんのハンドバッグから財布がなくなっており、盗品の確認を進めている。
若林容疑者は昨年9月、勤め先の塗装会社を辞めて独立したが、近所の住民らの話では、平日の昼間に仕事用の軽トラックが自宅前に止まっていることも多かったという。
(2006年8月4日 読売新聞)
若林被告を追送検「乱暴目的だった」
岩手県洋野町種市、会社員上野紀子さん(52)と二女の会社員友紀さん(24)が殺害された事件で、久慈署捜査本部は30日、強盗殺人などの疑いで再逮捕した青森県八戸市沢里、塗装業若林一行被告(29)(死体遺棄罪で起訴)を強盗強姦未遂の疑いで盛岡地検に追送検した。
調べに対し、若林被告は「2人を乱暴しようと思った」と供述しているという。
若林被告は当初、「金に困り、盗みに入った」と供述していた。
(2006年8月30日 読売新聞)
岩手県洋野町(ひろのちょう)種市で昨年7月、会社員上野紀子さん(当時52歳)と二女友紀さん(当時24歳)が自宅で殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われた青森県五戸町上市川、塗装業若林一行被告(30)の判決が24日午後、盛岡地裁であり、杉山慎治裁判長は「パチスロにふけるなど自堕落な生活で借金を膨らませ、何の落ち度もない母娘を惨殺した。動機に酌量の余地は全くなく、極刑をもって臨むほかない」と述べ、若林被告に求刑通り死刑を言い渡した。
判決などによると、若林被告は昨年7月19日午後3時ごろ、2人暮らしだった上野さん方の1階窓から、盗みと乱暴目的で侵入。最初に帰宅した上野さんを木の棒で殴ったうえ、首を絞めるなどして殺害。友紀さんも同様の手口で殺害し、現金2万2000円とゲーム機など77点(4万4700円相当)を奪った。
(2007年4月24日 読売新聞)
控訴審初公判
岩手県洋野町種市で2006年7月、会社員上野紀子さん=当時(52)=と二女の同友紀さん=当時(24)=を殺害したとして、強盗殺人、死体遺棄などの罪に問われ、盛岡地裁で死刑判決を受けた青森県五戸町上市川、塗装業若林一行被告(31)の控訴審初公判が17日、仙台高裁であった。
弁護側は「犯人は別にいる。一審判決には事実誤認がある」として強盗殺人罪などについて無罪を主張した。
検察側は「主張には理由がない」と控訴棄却を求めた。
若林被告は一審では起訴事実を全面的に認め、被告人質問では「死刑でも受けるつもりでいる」と述べていた。
弁護側は「殺害は顔を見られたことによる突発的なもの」と無期懲役を求めた。
控訴審初公判では、弁護側が「産廃処理作業で一緒だった男たちが行った可能性が高く、自分ははめられた、と被告がその後主張している」と訴えた。
検察側は「被告の供述から遺体が見つかった。供述の信用性は十分」と反論した。
閉廷後、弁護人は被告主張を裏付ける証拠について「提出は厳しい」と語った。
盛岡地裁は昨年4月、「犯意は強固で執拗(しつよう)。パチスロなどで借金をつくり、犯行に及んだ動機に酌量の余地ない」として求刑通り死刑を言い渡し、若林被告の弁護人が量刑不当を理由に控訴した。
一審判決によると、若林被告は06年7月19日夕、強盗と乱暴の目的で侵入した上野さん方で、帰宅した2人を相次いで首を絞めるなどして殺害。現金2万2000円などを奪い、遺体を付近の山中に捨てた。
(2008年3月17日 河北新報)
※供述を翻したことについては「グループが家族に危害を加えるのを恐れていた」と述べた。若林一行被告控訴審第2回公判
洋野町で06年に起きた母娘殺害事件で強盗殺人罪などに問われ、1審盛岡地裁で死刑判決を受けた青森県五戸町上市川の塗装業、若林一行被告(31)の控訴審第2回公判が13日、仙台高裁(志田洋裁判長)であった。弁護側の被告人質問で、若林被告は初公判に続き、1審で認めた殺害などの事実関係を全面否認した。
若林被告は「自分が産業廃棄物の不法投棄をしている間、清川という男と、もう一人の男が殺したと思う」と真犯人の存在を主張した。
1審までの取り調べについては「推理小説のストーリーに沿って供述した」とし、凶器や証拠など本と食い違う部分は「遺体の引き当たりの際、負傷の状況をよく覚えておき、世間の情報などを基に話を作った」と説明。
事件は06年7月、会社員の上野紀子さん(当時52歳)と次女友紀さん(同24歳)が自宅で殺害され
近くの山林に遺棄された。6月17日の第3回公判では検察側の被告人質問が行われる予定。【狩野智彦】
(2008年5月14日 毎日新聞)
http://mainichi.jp/area/iwate/news/20080514ddlk03040015000c.html
ヤギの事件が控訴審結審、判決が12月。
鄭永善とこの若林の事件が控訴審継続中。
いよいよ詰まってきましたね。
しかし、この若林も一審で死刑判決うけたら
一転、無罪を主張とはダメもとの破れかぶれか?w
裏付ける証拠はなしというし、弁護士も困るだろうな。
これから動きがありそうな関連事件などをぼちぼちとまとめています(笑)
若林被告も一審死刑判決で、
そのまま控訴しても死刑回避は難しいと考えた上での一転荒唐無稽なストーリーでの無罪主張なのか。
弁護士も提出できる裏付け資料はないと言っていましたが、
さて、控訴審はどう展開しているのか、傍聴してみたいものです・・・・。
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