若手と一緒にノックを受ける井端(左)。チームは阪神に惨敗…復帰が待ち遠しい=ナゴヤ球場で(加藤晃撮影)
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ついに8ゲーム差…。中日は29日、投手陣が阪神打線に5発を浴びて完敗。貯金は再び無くなり、首位巨人とのゲーム差は今季最大の「8」となった。これ以上離されて、逆転優勝したことは球団史上、一度もない。そんな危機的状況の中、足を痛めて戦列を離れている井端がナゴヤ球場で練習を再開した。戦列復帰は、早ければ7月9日からの対巨人3連戦(ナゴヤドーム)。待ち遠しいところだ。
井端が久々にグラウンドに姿を見せた。足を痛め、離脱したのが10日。仙台での練習中にチームを離れ、名古屋へ戻った。それから約3週間ぶりの再合流だ。
ナゴヤ球場で残留組と同じメニューを消化した。ランニング、キャッチボール、投内連係、ゴロ捕球。ここからバットも握った。フリー打撃では中村バッテリーコーチの投げる球を計約10分間、打ち込んだ。
「きょうはしっかり寝られそうです。最近は体が疲れていないから寝られなかった。長く寝ていられない。2、3時間で目が覚めていた」
これまでは単独で治療に専念した。下半身だから、投げる、打つはもちろん、走ることもできない。この日は若手たちと同じメニューでたっぷり汗を流した。
患部については「もう大丈夫です。これだけ休めたので」と、ほぼ回復した様子。「中途半端だった。良くなりかけていた時に(試合に)出て、また悪くしてしまった」。5月に左脇腹への死球で離脱した時、足も痛めていたようだ。
今回は安静に努めた。合流初日に全メニューをこなしても問題はなかったようだ。今後は「ゆっくりやっていきます」と、徐々に実戦的な動きを増やしていく予定。2軍は今週末にナゴヤ球場で3連戦を予定しているが、ここへの出場は「無理です」。実戦は来週以降になりそうだ。
来週前半、2軍は公式戦が組まれていない。来週末からは雁の巣、鳴尾浜と遠征が続く。万全を期すなら、この遠征のどこかで試合に出ることになる。2軍戦を経ずに、早期1軍復帰という手段もある。井端は「試合ではなくても、ピッチャーの球を打てればいいです」と言う。想定するのはフリー打撃への投手の登板や、実戦形式のシート打撃など。生きた球のスピード感に慣れれば問題ないという。
調整が順調に進めば、早ければ来週末、首位・巨人と本拠地3連戦で1軍復帰がありそう。井端は「呼ばれたら行きます。それまでにしっかりつくります」と言う。あくまで復帰は1軍首脳の判断待ち。遅くとも再来週のヤクルト、広島戦あたりには戻って来られそうだ。 (生駒泰大)
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