【社会】パチンコ正村商会が事業停止2010年6月26日 朝刊
パチンコ店経営の「正村商会」(名古屋市、正村勝一社長)が事業停止したことが25日分かった。弁護士に処理を一任しており、名古屋地裁に近く自己破産を申請する。創業者の故正村竹一氏は今のパチンコ台の原型となる「正村ゲージ」の考案者で“現代パチンコの生みの親”とも称された。負債額は約13億円に上る見通しという。 正村ゲージはクギの並びを工夫したり、風車を設けてギャンブル性を加味したのが特徴。戦後のパチンコブームに火をつけたとされ、“パチンコ王国名古屋”の土台を築いた。 正村商会は1941年創業。名古屋市内でパチンコ店などを経営していたが、大手進出による競合激化で集客が低迷、帝国データバンク名古屋支店によると、2009年4月期の売り上げは直近のピーク時の4割の14億5200万円にまで減少し、借り入れも膨らんで赤字が続いていた。 新潟県妙高市の赤倉温泉で経営している「ホテル太閤」も近く営業を停止し、7月中の事業譲渡を目指す方針という。 28日午前11時半から名古屋市内の本社で債権者集会を開く。
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