(CNN) メキシコ湾の原油流出事故で、米政府は15日、1日当たりの流出量の推定値を3万5000〜6万バレルに修正した。先週発表された推定値から、さらに最大で1.5倍に増えている。
政府は先週、1日当たりの流出量が当初の推定値を大幅に上回り、2万〜4万バレルに達しているとの見解を発表していた。
当局の発表によると、チュー・エネルギー長官、サラザール内務長官らが、最新のデータと分析結果に基づいて修正を決めた。高画質のビデオ映像や音響測定の結果や、破損部分にかぶせたふたの内部の油圧などを総合的に検討したという。専門家チームのメンバーによると、チームはワシントン州シアトルで13日に10時間、14日に3時間の会合を重ねた末、新たな数値で合意した。
サラザール長官は「正確な流出量を把握することは、対策と原因調査の両面において重要だ」として、今後もさらに修正される可能性があると述べた。
対策に当たっている石油大手BPは現在、破損した噴出防止装置にふたをかぶせることによって、1日最大1万8000バレルを回収し、海上の船に吸い上げている。同社の報道担当者は新たな推定値の発表を受け、「われわれの対策は流出量によって決まるものではない。できるだけ多くの原油を回収することが焦点だ」と語った。