(CNN) 米史上最悪となったメキシコ湾の原油流出事故で、石油大手BPのトニー・ヘイワード最高経営責任者(CEO)は30日、沿岸部に「多大な混乱」を引き起こしたとして謝罪し、流出した原油の漂着をできる限り食い止める意向を表明した。
ルイジアナ州南東部沿岸の湿地帯には既に原油が漂着しており、ヘイワード氏は記者団から住民へのコメントを求められると「まずはお詫び申し上げたい」と述べた。
「彼らの生活に多大な混乱を引き起こしたことをお詫びする。私は誰にも増して終結を望んでいる。自分の生活を取り戻したい」と同氏は話し、「原油を沖合いで食い止めるため、あらゆる手を尽くしている」と強調した。
BPは同日、油田に泥状の液体などを流し込んで流出を食い止める「トップキル」作戦が失敗したことを受け、流出した原油の漂着を防ぐ作業を強化すると表明。ヘイワード氏によれば、現在は航空機約30機を使って原油の流れを追い、見つけたら迅速に対応して海岸や湿地帯への漂着を防げるよう、沖合いにいた300人以上を移動させた。
同社のロバート・ダドリー取締役もCNNの番組で「残念ながら、原油流出は今後もしばらく続く見通しだ。われわれは漂着を食い止める取り組みをさらに強化した」と表明。トップキル作戦が失敗した原因については「流出量が多すぎた」と説明し、次の作戦として、流出口となっている防噴装置の上部にふたをかぶせる方法を解説した。
次の作戦の準備が進められている