水俣病:首相、国の責任認め謝罪…慰霊式に初の参列

2010年5月1日 16時27分 更新:5月1日 21時1分

水俣病犠牲者慰霊式で献花をする鳩山首相=熊本県水俣市で2010年5月1日午後1時59分、矢頭智剛撮影
水俣病犠牲者慰霊式で献花をする鳩山首相=熊本県水俣市で2010年5月1日午後1時59分、矢頭智剛撮影

 水俣病は1956年5月1日の公式確認から54年を迎え、1日午後1時半から熊本県水俣市の水俣病慰霊碑前で犠牲者慰霊式が営まれた。鳩山由紀夫首相は歴代首相として初めて参列し、被害拡大を防げなかった国の責任を認めて謝罪した。昨年7月に成立した水俣病被害者救済特別措置法(特措法)に基づく救済手続き受け付けも1日から始まった。

 慰霊碑への献水や黙とう、献花などに続き、鳩山首相は「祈りの言葉」で「熊本、鹿児島にとどまらず、新潟で第2の水俣病が引き起こされたことは誠に痛恨の極み。今なお苦しみの中にある方々に対し、誠に申し訳ないという気持ちでいっぱいです」と述べた。その上で「政府を代表して、かつて公害防止の責任を十分に果たすことができず、水俣病の被害拡大を防止できなかった責任を認め、改めて衷心よりおわび申し上げます」と謝罪した。

 鳩山首相はまた、水俣病問題を教訓に、2013年に開催が見込まれる国際的な水銀汚染防止のための条約採択会議を日本に招致し「水俣条約」と名付けるよう提案する考えを表明した。【西貴晴】

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