小泉劇場も見納め?
小泉純一郎元首相(68)が28日、千葉県で参院選公示後第一声を挙げました。市川市民文化会館で行われた自民党千葉選挙区の猪口邦子氏(58)の演説会に応援弁士として出席。政権交代後の民主党を「暴走、迷走、強行。自民党もあそこまでひどくなかった」と断罪し、小泉チルドレンの長女、猪口氏を激励。小泉氏は6月2日の決起集会にも出席して猪口氏を激励しており、異例なまでの寵愛(ちょうあい)ぶりです。
参院選の「小泉劇場」は千葉で幕を開けました。選んだのは、小泉政権時代に少子化・男女共同参画大臣を務めたチルドレン長女の選挙区。改選数3で民主、自民ともに2候補者ずつ立てている激戦区。2000人近くが詰めかけた会場で「自民では変人まで行かなくても異色の猪口さん。(自民候補者同士で)足の引っ張り合いをするドロドロした選挙区でよく出る気になった。女は愛嬌というけれど、猪口さんには度胸も勇気もある」と絶賛しました。
2005年の衆院選では公示後に全国約60か所で応援の街頭演説で行い、自民党を大勝に導いた実績があります。しかし、政界引退後は、その神通力にも陰りが見え始めていました。昨年の地元、横須賀市の市長選では応援に入った候補者が、落選。党に逆風が吹く中での衆院選では、次男・小泉進次郎氏の応援も逆効果と判断して、あえて控えました。限定的に牧島かれん氏(神奈川17区)などの応援演説は行ったが成果が挙がりませんでした。
党関係者によれば、今回の参院選前には「それでも小泉さんに」との応援依頼はチルドレン候補者を中心に複数あり、すでに断ったところもあるそうです。猪口氏に対しては6月2日の決起大会に続き、2度目の応援で極めて異例です。小泉氏は壇上で「猪口さんは世襲議員ではない。自民党でなくても活躍できる人。1回ならともかく2回行くことなんてありませんよ」と話した。県連関係者も「深い縁がある猪口氏が苦戦しているということで特別に受けていただいた」と話しており、今年はこの一か所限りとなる可能性もあります。
猪口氏は、小泉氏の演説を約40分間、横で立ったまま聞いていました。「政治の恩師ですからひたすら緊張しました。心強かったことでしょう。
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