記念事業だが…野球賭博問題で「青森巡業」中止

　大相撲の野球賭博問題を受け、青森朝日放送（青森市）は２９日、同社が主催する大相撲夏巡業の青森場所（８月１２日、青森市民体育館）を中止すると発表した。

　理由について同社は「『青少年の健全なる育成と伝統文化を継承する』という開催趣旨から判断した」と説明している。

　青森場所は同社の開局２０周年記念行事として企画され、５月１７日から、これまでに約千枚のチケットを販売。払い戻し方法については同社のホームページなどで告知する。

　日本相撲協会によると、巡業が中止されるのは阪神大震災の影響を受けた１９９５年４月の神戸巡業以来、約１５年ぶり。８月の夏巡業は青森のほか、新潟県南魚沼市（６日）、新潟市（７日）、福島市（８日）、秋田市（１０日）、秋田県北秋田市（１１日）で予定されているが、ほかに中止の動きはないという。

　青森朝日放送は「楽しみにしていた方におわびしたい。日本相撲協会の諸問題が解決し、青森県民の理解が得られるなど環境が整えば、将来、青森場所の開催を前向きに検討したい」としている。

　日本相撲協会の放駒輝門巡業部長は「今回の騒動で、みなさまに大変ご迷惑をかけ、申し訳ない。中止になったことは誠に残念です」とのコメントを出した。

[ 2010年06月29日 19:13 ]