5年前、千葉市の小学校で、教諭が「クラスで嫌いな人」のアンケートを行い、名前を公表したためにいじめを受けたなどとして、現在、中学に通う男子生徒と家族が、千葉市に1000万円余りの損害賠償を求めていた裁判で、千葉市が不適切な対応を認めて和解金として200万円を支払うことなどで和解が成立しました。
この裁判は、5年前の平成17年、千葉市の市立小学校の4年生のクラスで、担任の教諭が「クラスで好きな人と嫌いな人」のアンケートを行い、いちばん嫌われている人として公表されたために、同級生からいじめを受けたなどとして、現在、中学に通う男子生徒と家族が千葉市に1000万円余りの損害賠償を求めていたものです。原告の弁護士と千葉市によりますと、▽アンケートを行って結果を公表したことや、その後の対応も不適切だったことを千葉市が認めたうえで、▽和解金として200万円を支払うことなどで、28日、和解が成立したということです。また、当時の担任の教諭と校長が男子生徒と家族に謝罪したということです。これについて、男子生徒の母親は「決して家族全員が前向きな気持ちで和解したわけではありません」と話しています。一方、千葉市教育委員会は「調査結果を公表した事実は配慮に欠けた行為であり、生徒、保護者に謝罪申し上げます。今後、再発防止に努めます」としています。