新たな発生10日間なし

(2010年6月29日付)

 口蹄疫は新たな感染疑いが28日も確認されず、県内では18日に宮崎市で確認した291例目を最後に10日連続で「発生なし」となった。今後も新たな発生がなければ、最短で7月16日に県内全域で家畜の移動・搬出制限は解除できる。ただ、ワクチンを接種した家畜の処分が残っており、県は「気を緩めず消毒徹底を」と呼び掛けている。

 5月だけで235件と爆発的に拡大した感染疑いは、同22日にワクチン接種を始めてから減少へ転じた。ただ、ワクチンは効果が出るまでに1、2週間を要するため、今月上旬の10日間でも38件を確認していた。

 今月9日には都城市、10日には宮崎、日向、西都市のワクチン接種区域外に感染疑いが“飛び火”。しかし、24時間以内に殺処分を終えたことで、各地域での感染拡大を防いできた。11日以降は6例の確認にとどまっている。

 一方、ワクチンを接種した家畜の処分対象は川南町など6市町で残り1万4379頭(27日現在)。この家畜が症状を出さないままウイルスを保持している可能性もあり、東国原知事は「気を緩めず、一日一日真剣勝負で防疫に取り組んでほしい」と呼び掛けている。