【エルサレム花岡洋二】イスラエルによるパレスチナ占領政策に抗議するため、国際的な市民団体などが同国での文化活動ボイコットを呼びかけており、大物ミュージシャンの公演中止が相次いでいる。最近では、英国のロック歌手、エルビス・コステロさん(56)が、同国北部で6月末と7月初旬に予定していたコンサートを中止すると発表した。
「She」などのヒット曲で知られるコステロさんは公式サイトで今月18日、「出演自体が政治的行為だとみられ、罪なき人々の苦しみに無関心だとみなされる恐れがある」と理由を説明した。
ギタリストのカルロス・サンタナさんや、詩人で歌手のギル・スコット・へロンさんも最近、イスラエルでの公演をキャンセルしている。
23日のユダヤ系米紙フォワードによると、アーティストが高額のギャラでもイスラエルでの公演を断る現象が起きている。ポール・マッカートニーさんやマドンナさんらはボイコットに応じず、公演したという。
毎日新聞 2010年5月24日 東京朝刊