安土型箱枕の底部に丸みを持たせたもので江戸後期より広まった。頭部の重心に合わせて下面が動くので寝返りがしやすい。
枕に頬をあて使用。錦絵では小姓や遊女が仮眠に使う絵が見られる。
木の枕類
石の枕類
陶枕の空洞部にて香をたく事が出来る枕。
箱枕の上部の小枕を大型にしたもので布の覆いを掛けて使用した。この時代、髷(まげ)のある人は箱枕を使用し、主に坊主等がこの枕を使用したことから坊主枕と呼ばれる。詰め物にはモミガラ・ソバ等が使われた。
草・括りの枕類(生地+詰め物枕)
からくり作りの箱枕。枕の中には、そろばん・大福帳・硯・筆・鏡・行灯・裁縫道具・火打石・薬等多彩な道具が収納されている。
展開するとこんな感じです。
箱枕の上に括り枕を乗せたもので底部の面積を広げ安定性が改良されたものが安土型箱枕。
1枚の木を加工して携帯用に小さくたたむ事が出来る枕で江戸時代の大工職人が仮眠用に作ったと言われる。商人たちも旅用に持ち歩いた。
折りたたみ時
長方形のやや厚めの枕で各種の布を用いて作り、内部にはモミガラ・茶殻・ソバガラ等を詰めた。
中国では枕の中に大切な信書や金銭などを収め、安全のため鍵を掛けて就寝時には枕としいた。