2010年06月28日
6/20 THE OUTSIDER 第12戦を見ました。その2。 ジャイアンはリングスオランダだった。その光と影。
さて、今回10年6月20日のTHE OUTSIDER 第12戦の観戦記の続きです。
その1はこちら。
■第5試合
森素道 vs 剛田武
さて、続いての試合は
まずは剛田武選手が入場。
毎回おなじみとなった「俺はジャイアン様だ」を歌いながらの登場。
なぜか今回は、青いドラえもんと思われる人が居ます・・・
参考(曲)
Youtube「おれはジャイアンさまだ!(詳細に歌詞付)」
森選手はThe Mad Capsule MarketsのPulseで入場。
セコンドにはストライプルのパンクラス・フライ級1位の
広瀬勲(Hirose Isao)選手の姿が見えます。
参考(曲)
Youtube「The Mad Capsule Markets - Pulse」
試合が始まるとスタンドでパンチで出る剛田選手。
森選手は打撃をガードしつつタックルで組み付きます。
差して圧力を掛ける森選手に剛田選手が押し込みロープへ。
コーナーでの四つ組みの状態となります。
組んだ状態から腰を落として大内刈りの投げを打つ森選手。
この投げに対して剛田選手はトップロープを抱えて投げを阻止します。
そのまま四つの状態で組む両選手。
テイクダウンを奪おうと崩しに入る森選手と
倒されまいと踏ん張る剛田選手。
しばらく組んだ状態で試合が進み時間が経過していきます。
そして崩しに行く森選手を、
ロープをつかんだ剛田選手が浴びせ倒して上に。
グランドで森選手が下となります。
しかしすぐに間髪入れずに森選手が剛田選手を返して上を取りに。
剛田選手は離れて立ちに行き、森選手が追って組み付き
スタンドでの組みの状態となります。
組んだ状態から、首相撲での膝蹴りを放つ剛田選手。
初弾が入り、続けて二発目を打つも森選手が蹴り足を抱えて
そのままタックルでテイクダウンを奪います。
下になった剛田選手は森選手の首に足を掛けて仕掛けを防ぐも
森選手に担がれて横倒しに。
剛田選手は起き上がって脇を差しに行き
両者片腕で脇を差した状態での競り合いとなります。
とにかく寝る事を嫌う剛田選手に対して
森選手は組んだ状態から後ろに寝て猪木アリ状態に。
剛田選手が上からパウンドを落としに行き1Rが終了となります。
2Rが始まるとスタンドでローキックやパンチなど打撃を繰り出す森選手。
剛田選手が応戦し左ストレートを打ち込むと
森選手は合わせて潜り込みタックルでテイクダウンを奪います。
グランドに詰めさせまいと蹴り上げを森選手に向かって乱打する剛田選手。
森選手は蹴り上げを捌いて上から押さえ込みに行き
パスガードでサイドポジション。そしてマウントを奪い取りに行きます。
剛田選手はもパワーでとにかく暴れて蹴り離し蹴り上げて
なんとか立ち上がる事に成功。
スタンドとなり、パンチの圧力で森選手をコーナーに詰める剛田選手。
組み膝を蹴り込んで引き込ませ剛田選手が上となります。
ガードポジションの森選手にパウンドを放つ剛田選手。
森選手はガードを固めてディフェンス状態となり
クリーンヒットは許さないものの剛田選手のパウンドの攻勢のまま
試合終了のゴングとなります。
判定となり、3-0で剛田選手に勝利が宣せられました。
まあ会場に居た人達の中で、
単なる不良の人たちとか、ライトな格闘技ファンの人は
普通に剛田選手が勝った、という感想だったと思います。
特にレフェリーが試合を中断してイエローを出したりした場面も無く、
アピールがあった訳でもないですから、
格闘技を実際に見ても意味の分からない人には、分からなかったと思います。
そして、会場に居た、格闘技選手やトレーナー、セコンドといった人、
さらに格闘技を見て分かるファンの方ならば、
恐らく気がついた人は何人もいたかと思います。
私は1R途中でむかっ腹が立ちました。
「ジャイアンうす汚ねえ」と。
私の見てる前でこういう事は許したくありませんので、
詳細に説明したいと思います。
まず結論から先に書くと、
剛田選手およびジャイアン陣営は、勝つ為に確信的に反則行為を行いました。
そして、それを裏で画策し糸を引いた犯人は、この男です。

高瀬大樹。
まず、この話の前段階として、
09年9月に新宿FACEで行われたTRIBELATE vol.25から話したいと思います。
この大会のメインイベントは、
初代TRIBELATEウェルター級王者のベテラン長岡弘樹(Nagaoka Hiroki)選手に
THE OUTSIDER SPECIAL MVPの秀虎(Hidetora)選手が挑む試合でした。
試合内容の詳細はこちらに譲るとして、
簡単に説明すると、
ストライカーで寝技の得意では無い秀虎選手が
実績のある格上のグラップラー長岡選手と戦う手段として、
長岡選手のテイクダウン時に再三ロープを掴み倒されるのを阻止しました。
結果、1R前半は組み付く長岡選手と、
テイクダウンをロープ掴みで堪えてスタンドキープの秀虎選手という流れで
スタンドの組み合いで進みました。
結果長岡選手は1Rが終わる頃には消耗し、
格下の新人である秀虎選手とドローという結果となったのです。
この試合の、試合開始直前の秀虎陣営の写真がこちらです。

この写真を見ると、セコンドに高瀬大樹選手がいるのが分かります。
そうです。
秀虎選手は、ロープ掴みなど反則行為でグラップラー封じの作戦を実行しましたが、
その作戦を実際に伝授し、試合前にその行為を行う練習をつけたのが
他でもない高瀬大樹選手だったのです。
総合格闘技において、ロープを掴んでテイクダウンを阻止するというのは
かなり悪質な反則です。
1試合で何百発も放たれる打撃と違って、
テイクダウンというのは1試合で両手両足の指より多いことはめったにありません。
なにせ1Rに数回攻防があるかが普通ですから。
つまり、一つのテイクダウンというのはそれだけ比重の重いものなのです。
2Rの試合でしたら、試合の四分の一くらい、体力精神力を使って奪えるのがテイクダウンです。
ロープを掴むという行為は、いわばその四分の一を一瞬で無かった事にする行為なのです。
ですから、DREAMやSRCなど、メジャー興行では
リングの四方にそれぞれサブレフェリーを配置しており、
試合中に選手がロープを掴んだ場合は即座に「ロープ掴むな!」と
掴んだ手を直接離させる訳です。
皆さんも何度となくこのシーンを見た事があると思います。
そして、「グラップリングキング」こと高瀬選手は
グラップラーですから当然、そんな事は百も承知をしています。
そして、グラップラーがやられたら嫌な事、
つまり自分がやられたら嫌な事を、指導する秀虎選手へと伝授した訳です。
もちろん通常の正当なグラップラーとの際の攻防もですが、
主に反則行為という形で。
具体的に言うと、一番主だったのはロープ掴みです。
とにかくストライカーがグラップラーにテイクダウンされるのは死活問題なので
ロープを掴んでテイクダウンを防げ、という指示が高瀬選手から出ていたのです。
当然ロープ掴みは反則です。
レフェリーも見つければ注意を行い、度重なる場合は警告のイエローを出したりします。
そこで戦略として、秀虎選手陣営は、レフェリーが警告を出す寸前までは
ロープ掴みを使いまくってテイクダウンを阻止し、
もう次に掴んだら警告が出て判定で不利になる、という所でパタッと
ロープつかみを止める、という作戦に高瀬選手の指示で出たのです。
これで、少なくとも1Rの多くはテイクダウンを防ぐ事が可能となります。
そして試合の内容を見ていただければ分かりますが、
テイクダウンをロープつかみという反則で防がれた長岡選手は、
何度崩しても倒れない秀虎選手(ロープを掴んでいるから当然です)に消耗。
プライドから力を振り絞って2Rを戦うも
打撃に秀でた秀虎選手の攻撃に梃子摺り、
2R終了でドローという結果に終わったのです。
判定という結果は、長岡選手にとっては
格下の選手に危うく取りこぼしそうになったという
敗戦にも等しいものです。
そして、秀虎選手にとっては
日本のトップクラスのプロと互角に戦った、という実績を残し
自身の評価を急上昇させる結果となったのです。
以上が簡単な、TRIBELATE vol.25での試合の話です。
今回の森素道 vs 剛田武戦に一見何の関係もなさそうなこの試合、
実は非常に密接にリンクしているのです。
この、TRIBELATEでの長岡vs秀虎戦で
秀虎選手の作戦の糸を引いていた高瀬大樹選手は、
現在はヨハンボススポーツスクール(ボスジムジャパン)で
総合格闘技の指導員を務めています。
そして、今回のアウトサイダーの試合に出場をした
剛田選手、そしてセコンドののび太とスネ夫は
このボスジムジャパンに所属をする選手達です。
そうです。
剛田選手は、乃木坂のボスジムジャパンで
高瀬大樹選手に総合の指導を受けているのです。
ここまで書けば皆さんもうお分かりですね。
今回の剛田選手も、この高瀬大樹選手の指導で
ロープ掴みの反則行為を主軸に立てて作戦を組んできたのです。
冒頭に書いた今回の森素道 vs 剛田武戦の展開と、
TRIBELATEでの長岡vs秀虎戦。
もう一度試合展開をよく比べて見てください。
1R前半に使えるだけロープ掴みを使いていくダウンを防ぐストライカー。
テイクダウンがなぜか奪えず、何度もトライをして
1R終盤にやっとテイクダウンを奪えるグラップラー。
そして、1Rで消耗をしたグラップラーに、
ストライカーがスタンドで襲い掛かる2R。
細かい部分では当然違いはありますが、
大きな試合の展開が、ほぼ同様なのです。
こちらは試合序盤で投げでのテイクダウンに行った森選手を、
剛田選手がロープを抱えてテイクダウン阻止をしている写真です。
レフェリーが反則に反応している所までバッチリと写っています。

さらに、私は当日試合直後に確認をしていますが、
剛田選手は試合の入場直前に、
ペットボトルの水を大量にかぶってびしょぬれの状態となって
リングへと向かっています。
大量の発汗などで濡れるとすべる状態となる事は
みなさんお分かりだと思いますが、
剛田選手は水をかぶる事によってそれに近い状態を作って試合に挑んだのです。
つまり、すっごい滑るよ。
ここまで説明が長くなりましたが、
ご覧の通り、剛田選手は勝つ為に取れる手段を徹底的に取ってきました。
ルール内の手段はもちろんですが、
反則にあたる行為についてもできる限り躊躇無く。
私は、格闘技の試合では
勝つ為にでき得る事は何でもやるべきだと思います。
ほとんどの格闘技をやっている選手が理解していると思いますが、
格闘技は勝たなければ意味が無いですし勝つ為にになんでもするべきです。
もちろん重大な反則は、相手に大怪我をさせてしまったり
格闘技を行う上で支障がありますから論外ですが、
勝つ為には多少のグレーな攻撃でも躊躇無く行うべきだと私も思います。
格闘技をやっている選手などでこの事に異論を挟む人はほとんどいないのではないでしょうか。
格闘技は、相手を叩き伏せて勝利を得る事を目的としているものです。
そのために生死を掛けてやっている、という事を理解していれば
おのずと皆同じ考えになると思います。
ですから、今回の剛田選手と陣営がとった手段について、
私は正しいとは思いませんが、悪いとは全く思わないのです。
しかし。
今回の剛田選手および剛田陣営も、
「勝つ為には、反則も含めて何でもやる」事が
格闘技として正しい、と信じてやったのだと思います。
勝ちを取りに行く姿勢こそが正しい、と。
私もその通りだと思います。
思います、が。
剛田陣営は、そういった行為を行った結果について、
果たして覚悟をしてやったのでしょうか。
私は、恐らくしていないと思います。
試合が終わった後、剛田選手は森選手に握手を求めてきたそうです。
反則をしてでも、何がなんでも勝ってやる、と覚悟をしてやった選手であれば、
恐らく試合後に相手に握手には行けないと思います。
それが握手に行けたのは、反則行為をやる事を甘く考えているからだと思うのです。
繰り返しますが、反則行為をしてでも勝ちたいという
その姿勢自体は私は否定しません。
それは格闘技をやっている選手であれば少なからず理解していると思います。
ですから、今回も選手の側からは、
「反則があったから負けた」などという声は聞こえてきません。
「汚い手、セコい手を使われても、負けは負け」
「それをやられても勝たなくてはならない」
と考えるのは多くの格闘技選手達の気質だからでしょう。
だからといって、
汚い手を使った相手にむかつかない選手はいないと思います。
選手だけではありません。
セコい手を使われた選手のセコンドや練習仲間、
そして応援する人達も腹が立ってしょうがないと思います。
負けは負け、しかし汚い野郎には反吐が出る。
当たり前の感覚だと思います。
そういった事を、剛田選手や剛田陣営は考え、覚悟をしてやったのでしょうか?
また、そういった行為を行うことによって、
「剛田選手は試合で汚い手を使ってくる選手だ。」
という認識が、これから対戦する相手や
レフェリー、ジャッジなどにインプットされる、という事も覚悟の上で
さまざまな手を使ったのでしょうか?
剛田選手や陣営が所属するボスジムジャパンに対して、
「ボスジムジャパンはうす汚い手を使うジムだから気をつけろ」
という話が今後合言葉になるのは覚悟をしていたのでしょうか?
さすがにやられたのが二度目なので、
高瀬大樹選手の指導手引きで、
今回のセコいグラップラー対策が行われたのは疑う余地がありません。
格闘技の好きな人であれば
高瀬選手がこれまでどのような格闘技人生を送ってきたのか
多少はご存知だと思います。
今回のような行為を行った選手がどのような道を辿るのか、
その結果の見本が高瀬選手なのでは、と私は思いますがいかがでしょうか。
もちろんロープ掴みは反則行為ですし、
水をかぶって滑りやすい状態を作るなどのセコイ行為など
(もしかしたら他にも何かやっているかもしれませんが)はダーティですが、
反則負けを取られるまでには至っていません。
試合運営自体は公正に行われましたから、
私も今更結果を覆せ、などとは思いません。
思いませんしする必要も無いと思います。
ただ、この試合でこのような事があった、という事は
事実を明確にしておきたいのです。
悪いことをやった選手が、やった者勝ちにはしたくありませんので。
あいにく今回のアウトサイダーの試合内容を
報じたマスコミは、これらについて触れている所はありません。
ですので今回はここで明らかにしたいと思います。
実際、剛田選手は
グラップリングで上を行く森選手に対して、
ストライカーとしてとにかくテイクダウンを奪われない、
そして倒されても際の攻防でとにかく森選手を突き放して
すぐにスタンドに戻る、という事を実にしっかりとやっていました。
通常のルール内の攻防についても
とにかく際の攻防をよく対策しており練習していました。
これだけの練習を積んでいたのですから、
反則行為が無くてもかなりいい試合になったと思います。
その場合はやはり森選手のほうが優位であった、とは思いますが
剛田選手も言う程簡単にはやられなかったと思うのです。
それだけに、剛田陣営の行為は残念でした。
そして個人的にはむかつきましたよ!
いくらオランダ系のジムだからって、
試合の戦法までリングスオランダ勢を引き継ぐこと無いだろうと。
※昔リングスで、オランダ選手達は体にオイルを塗ったりサミングしたり、
とにかく反則行為で勝とうとする選手が大勢いたのです。
事実誤認や言い分がある方はこちらにメールか
記事へコメントまで下さい。
誤りはいつでも訂正致します。
・・・・私も因果律に巻き込まれたらどうしよう。
ガクガクブルブル。
続きはその3へ。
その1はこちら。
■第5試合
森素道 vs 剛田武
さて、続いての試合は
毎回おなじみとなった「俺はジャイアン様だ」を歌いながらの登場。
なぜか今回は、青いドラえもんと思われる人が居ます・・・
参考(曲)
Youtube「おれはジャイアンさまだ!(詳細に歌詞付)」
セコンドにはストライプルのパンクラス・フライ級1位の
広瀬勲(Hirose Isao)選手の姿が見えます。
参考(曲)
Youtube「The Mad Capsule Markets - Pulse」
試合が始まるとスタンドでパンチで出る剛田選手。
森選手は打撃をガードしつつタックルで組み付きます。
差して圧力を掛ける森選手に剛田選手が押し込みロープへ。
コーナーでの四つ組みの状態となります。
組んだ状態から腰を落として大内刈りの投げを打つ森選手。
この投げに対して剛田選手はトップロープを抱えて投げを阻止します。
そのまま四つの状態で組む両選手。
テイクダウンを奪おうと崩しに入る森選手と
倒されまいと踏ん張る剛田選手。
しばらく組んだ状態で試合が進み時間が経過していきます。
そして崩しに行く森選手を、
ロープをつかんだ剛田選手が浴びせ倒して上に。
グランドで森選手が下となります。
しかしすぐに間髪入れずに森選手が剛田選手を返して上を取りに。
剛田選手は離れて立ちに行き、森選手が追って組み付き
スタンドでの組みの状態となります。
組んだ状態から、首相撲での膝蹴りを放つ剛田選手。
初弾が入り、続けて二発目を打つも森選手が蹴り足を抱えて
そのままタックルでテイクダウンを奪います。
下になった剛田選手は森選手の首に足を掛けて仕掛けを防ぐも
森選手に担がれて横倒しに。
剛田選手は起き上がって脇を差しに行き
両者片腕で脇を差した状態での競り合いとなります。
とにかく寝る事を嫌う剛田選手に対して
森選手は組んだ状態から後ろに寝て猪木アリ状態に。
剛田選手が上からパウンドを落としに行き1Rが終了となります。
2Rが始まるとスタンドでローキックやパンチなど打撃を繰り出す森選手。
剛田選手が応戦し左ストレートを打ち込むと
森選手は合わせて潜り込みタックルでテイクダウンを奪います。
グランドに詰めさせまいと蹴り上げを森選手に向かって乱打する剛田選手。
森選手は蹴り上げを捌いて上から押さえ込みに行き
パスガードでサイドポジション。そしてマウントを奪い取りに行きます。
剛田選手はもパワーでとにかく暴れて蹴り離し蹴り上げて
なんとか立ち上がる事に成功。
スタンドとなり、パンチの圧力で森選手をコーナーに詰める剛田選手。
組み膝を蹴り込んで引き込ませ剛田選手が上となります。
ガードポジションの森選手にパウンドを放つ剛田選手。
森選手はガードを固めてディフェンス状態となり
クリーンヒットは許さないものの剛田選手のパウンドの攻勢のまま
試合終了のゴングとなります。
判定となり、3-0で剛田選手に勝利が宣せられました。
まあ会場に居た人達の中で、
単なる不良の人たちとか、ライトな格闘技ファンの人は
普通に剛田選手が勝った、という感想だったと思います。
特にレフェリーが試合を中断してイエローを出したりした場面も無く、
アピールがあった訳でもないですから、
格闘技を実際に見ても意味の分からない人には、分からなかったと思います。
そして、会場に居た、格闘技選手やトレーナー、セコンドといった人、
さらに格闘技を見て分かるファンの方ならば、
恐らく気がついた人は何人もいたかと思います。
私は1R途中でむかっ腹が立ちました。
「ジャイアンうす汚ねえ」と。
私の見てる前でこういう事は許したくありませんので、
詳細に説明したいと思います。
まず結論から先に書くと、
剛田選手およびジャイアン陣営は、勝つ為に確信的に反則行為を行いました。
そして、それを裏で画策し糸を引いた犯人は、この男です。
高瀬大樹。
まず、この話の前段階として、
09年9月に新宿FACEで行われたTRIBELATE vol.25から話したいと思います。
この大会のメインイベントは、
初代TRIBELATEウェルター級王者のベテラン長岡弘樹(Nagaoka Hiroki)選手に
THE OUTSIDER SPECIAL MVPの秀虎(Hidetora)選手が挑む試合でした。
試合内容の詳細はこちらに譲るとして、
簡単に説明すると、
ストライカーで寝技の得意では無い秀虎選手が
実績のある格上のグラップラー長岡選手と戦う手段として、
長岡選手のテイクダウン時に再三ロープを掴み倒されるのを阻止しました。
結果、1R前半は組み付く長岡選手と、
テイクダウンをロープ掴みで堪えてスタンドキープの秀虎選手という流れで
スタンドの組み合いで進みました。
結果長岡選手は1Rが終わる頃には消耗し、
格下の新人である秀虎選手とドローという結果となったのです。
この試合の、試合開始直前の秀虎陣営の写真がこちらです。
この写真を見ると、セコンドに高瀬大樹選手がいるのが分かります。
そうです。
秀虎選手は、ロープ掴みなど反則行為でグラップラー封じの作戦を実行しましたが、
その作戦を実際に伝授し、試合前にその行為を行う練習をつけたのが
他でもない高瀬大樹選手だったのです。
総合格闘技において、ロープを掴んでテイクダウンを阻止するというのは
かなり悪質な反則です。
1試合で何百発も放たれる打撃と違って、
テイクダウンというのは1試合で両手両足の指より多いことはめったにありません。
なにせ1Rに数回攻防があるかが普通ですから。
つまり、一つのテイクダウンというのはそれだけ比重の重いものなのです。
2Rの試合でしたら、試合の四分の一くらい、体力精神力を使って奪えるのがテイクダウンです。
ロープを掴むという行為は、いわばその四分の一を一瞬で無かった事にする行為なのです。
ですから、DREAMやSRCなど、メジャー興行では
リングの四方にそれぞれサブレフェリーを配置しており、
試合中に選手がロープを掴んだ場合は即座に「ロープ掴むな!」と
掴んだ手を直接離させる訳です。
皆さんも何度となくこのシーンを見た事があると思います。
そして、「グラップリングキング」こと高瀬選手は
グラップラーですから当然、そんな事は百も承知をしています。
そして、グラップラーがやられたら嫌な事、
つまり自分がやられたら嫌な事を、指導する秀虎選手へと伝授した訳です。
もちろん通常の正当なグラップラーとの際の攻防もですが、
主に反則行為という形で。
具体的に言うと、一番主だったのはロープ掴みです。
とにかくストライカーがグラップラーにテイクダウンされるのは死活問題なので
ロープを掴んでテイクダウンを防げ、という指示が高瀬選手から出ていたのです。
当然ロープ掴みは反則です。
レフェリーも見つければ注意を行い、度重なる場合は警告のイエローを出したりします。
そこで戦略として、秀虎選手陣営は、レフェリーが警告を出す寸前までは
ロープ掴みを使いまくってテイクダウンを阻止し、
もう次に掴んだら警告が出て判定で不利になる、という所でパタッと
ロープつかみを止める、という作戦に高瀬選手の指示で出たのです。
これで、少なくとも1Rの多くはテイクダウンを防ぐ事が可能となります。
そして試合の内容を見ていただければ分かりますが、
テイクダウンをロープつかみという反則で防がれた長岡選手は、
何度崩しても倒れない秀虎選手(ロープを掴んでいるから当然です)に消耗。
プライドから力を振り絞って2Rを戦うも
打撃に秀でた秀虎選手の攻撃に梃子摺り、
2R終了でドローという結果に終わったのです。
判定という結果は、長岡選手にとっては
格下の選手に危うく取りこぼしそうになったという
敗戦にも等しいものです。
そして、秀虎選手にとっては
日本のトップクラスのプロと互角に戦った、という実績を残し
自身の評価を急上昇させる結果となったのです。
以上が簡単な、TRIBELATE vol.25での試合の話です。
今回の森素道 vs 剛田武戦に一見何の関係もなさそうなこの試合、
実は非常に密接にリンクしているのです。
この、TRIBELATEでの長岡vs秀虎戦で
秀虎選手の作戦の糸を引いていた高瀬大樹選手は、
現在はヨハンボススポーツスクール(ボスジムジャパン)で
総合格闘技の指導員を務めています。
そして、今回のアウトサイダーの試合に出場をした
剛田選手、そしてセコンドののび太とスネ夫は
このボスジムジャパンに所属をする選手達です。
そうです。
剛田選手は、乃木坂のボスジムジャパンで
高瀬大樹選手に総合の指導を受けているのです。
ここまで書けば皆さんもうお分かりですね。
今回の剛田選手も、この高瀬大樹選手の指導で
ロープ掴みの反則行為を主軸に立てて作戦を組んできたのです。
冒頭に書いた今回の森素道 vs 剛田武戦の展開と、
TRIBELATEでの長岡vs秀虎戦。
もう一度試合展開をよく比べて見てください。
1R前半に使えるだけロープ掴みを使いていくダウンを防ぐストライカー。
テイクダウンがなぜか奪えず、何度もトライをして
1R終盤にやっとテイクダウンを奪えるグラップラー。
そして、1Rで消耗をしたグラップラーに、
ストライカーがスタンドで襲い掛かる2R。
細かい部分では当然違いはありますが、
大きな試合の展開が、ほぼ同様なのです。
こちらは試合序盤で投げでのテイクダウンに行った森選手を、
剛田選手がロープを抱えてテイクダウン阻止をしている写真です。
レフェリーが反則に反応している所までバッチリと写っています。
さらに、私は当日試合直後に確認をしていますが、
剛田選手は試合の入場直前に、
ペットボトルの水を大量にかぶってびしょぬれの状態となって
リングへと向かっています。
大量の発汗などで濡れるとすべる状態となる事は
みなさんお分かりだと思いますが、
剛田選手は水をかぶる事によってそれに近い状態を作って試合に挑んだのです。
つまり、すっごい滑るよ。
ここまで説明が長くなりましたが、
ご覧の通り、剛田選手は勝つ為に取れる手段を徹底的に取ってきました。
ルール内の手段はもちろんですが、
反則にあたる行為についてもできる限り躊躇無く。
私は、格闘技の試合では
勝つ為にでき得る事は何でもやるべきだと思います。
ほとんどの格闘技をやっている選手が理解していると思いますが、
格闘技は勝たなければ意味が無いですし勝つ為にになんでもするべきです。
もちろん重大な反則は、相手に大怪我をさせてしまったり
格闘技を行う上で支障がありますから論外ですが、
勝つ為には多少のグレーな攻撃でも躊躇無く行うべきだと私も思います。
格闘技をやっている選手などでこの事に異論を挟む人はほとんどいないのではないでしょうか。
格闘技は、相手を叩き伏せて勝利を得る事を目的としているものです。
そのために生死を掛けてやっている、という事を理解していれば
おのずと皆同じ考えになると思います。
ですから、今回の剛田選手と陣営がとった手段について、
私は正しいとは思いませんが、悪いとは全く思わないのです。
しかし。
今回の剛田選手および剛田陣営も、
「勝つ為には、反則も含めて何でもやる」事が
格闘技として正しい、と信じてやったのだと思います。
勝ちを取りに行く姿勢こそが正しい、と。
私もその通りだと思います。
思います、が。
剛田陣営は、そういった行為を行った結果について、
果たして覚悟をしてやったのでしょうか。
私は、恐らくしていないと思います。
試合が終わった後、剛田選手は森選手に握手を求めてきたそうです。
反則をしてでも、何がなんでも勝ってやる、と覚悟をしてやった選手であれば、
恐らく試合後に相手に握手には行けないと思います。
それが握手に行けたのは、反則行為をやる事を甘く考えているからだと思うのです。
繰り返しますが、反則行為をしてでも勝ちたいという
その姿勢自体は私は否定しません。
それは格闘技をやっている選手であれば少なからず理解していると思います。
ですから、今回も選手の側からは、
「反則があったから負けた」などという声は聞こえてきません。
「汚い手、セコい手を使われても、負けは負け」
「それをやられても勝たなくてはならない」
と考えるのは多くの格闘技選手達の気質だからでしょう。
だからといって、
汚い手を使った相手にむかつかない選手はいないと思います。
選手だけではありません。
セコい手を使われた選手のセコンドや練習仲間、
そして応援する人達も腹が立ってしょうがないと思います。
負けは負け、しかし汚い野郎には反吐が出る。
当たり前の感覚だと思います。
そういった事を、剛田選手や剛田陣営は考え、覚悟をしてやったのでしょうか?
また、そういった行為を行うことによって、
「剛田選手は試合で汚い手を使ってくる選手だ。」
という認識が、これから対戦する相手や
レフェリー、ジャッジなどにインプットされる、という事も覚悟の上で
さまざまな手を使ったのでしょうか?
剛田選手や陣営が所属するボスジムジャパンに対して、
「ボスジムジャパンはうす汚い手を使うジムだから気をつけろ」
という話が今後合言葉になるのは覚悟をしていたのでしょうか?
さすがにやられたのが二度目なので、
高瀬大樹選手の指導手引きで、
今回のセコいグラップラー対策が行われたのは疑う余地がありません。
格闘技の好きな人であれば
高瀬選手がこれまでどのような格闘技人生を送ってきたのか
多少はご存知だと思います。
今回のような行為を行った選手がどのような道を辿るのか、
その結果の見本が高瀬選手なのでは、と私は思いますがいかがでしょうか。
もちろんロープ掴みは反則行為ですし、
水をかぶって滑りやすい状態を作るなどのセコイ行為など
(もしかしたら他にも何かやっているかもしれませんが)はダーティですが、
反則負けを取られるまでには至っていません。
試合運営自体は公正に行われましたから、
私も今更結果を覆せ、などとは思いません。
思いませんしする必要も無いと思います。
ただ、この試合でこのような事があった、という事は
事実を明確にしておきたいのです。
悪いことをやった選手が、やった者勝ちにはしたくありませんので。
あいにく今回のアウトサイダーの試合内容を
報じたマスコミは、これらについて触れている所はありません。
ですので今回はここで明らかにしたいと思います。
実際、剛田選手は
グラップリングで上を行く森選手に対して、
ストライカーとしてとにかくテイクダウンを奪われない、
そして倒されても際の攻防でとにかく森選手を突き放して
すぐにスタンドに戻る、という事を実にしっかりとやっていました。
通常のルール内の攻防についても
とにかく際の攻防をよく対策しており練習していました。
これだけの練習を積んでいたのですから、
反則行為が無くてもかなりいい試合になったと思います。
その場合はやはり森選手のほうが優位であった、とは思いますが
剛田選手も言う程簡単にはやられなかったと思うのです。
それだけに、剛田陣営の行為は残念でした。
そして個人的にはむかつきましたよ!
いくらオランダ系のジムだからって、
試合の戦法までリングスオランダ勢を引き継ぐこと無いだろうと。
※昔リングスで、オランダ選手達は体にオイルを塗ったりサミングしたり、
とにかく反則行為で勝とうとする選手が大勢いたのです。
事実誤認や言い分がある方はこちらにメールか
記事へコメントまで下さい。
誤りはいつでも訂正致します。
・・・・私も因果律に巻き込まれたらどうしよう。
ガクガクブルブル。
続きはその3へ。
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コメント一覧
1. Posted by 名無し 2010年06月29日 00:09
秀虎はつま先をリングのへりに引っかけたりしたらしいしね…
人の時にはやっていないことすら、ぼろくそに言うくせに、自分は問題ないんだね高瀬は。
そりゃ嫌われるよ。
ジャイアンも強くならねーよ。
人の時にはやっていないことすら、ぼろくそに言うくせに、自分は問題ないんだね高瀬は。
そりゃ嫌われるよ。
ジャイアンも強くならねーよ。
2. Posted by しろう 2010年06月29日 00:29
本当にひどい!最悪!
この間のパンクラスの試合も1ヶ月後にタップしたって抗議文出すし…
もう総合では上がる団体がないからボックスファイトって?所しかでれないし、ヒョードルVSヴェウドムを上から目線でかたってるし!!
最悪!何なんだ!
3. Posted by カナダ 2010年06月29日 00:42
高瀬は格闘技界ではかなり嫌われていますね
人格に問題があるように思えます。
人格に問題があるように思えます。
4. Posted by 情報ありがとうございます 2010年06月29日 00:43
前に高瀬はロープ掴みがいかに試合に影響するかを自分でブログに書いてたから。確信犯でしょ。
ロープ掴みに関する記事
http://ameblo.jp/takase-d/day-20100112.html
ロープ掴みに関する記事
http://ameblo.jp/takase-d/day-20100112.html
5. Posted by 渡邉 2010年06月29日 00:44
高瀬さんは良い噂を全く聞かないですね。
彼がフリーである理由も簡単です。
人のせいにしかできない彼の性格上この件もうまく流すでしょう
彼がフリーである理由も簡単です。
人のせいにしかできない彼の性格上この件もうまく流すでしょう
6. Posted by ケバジュ 2010年06月29日 00:53
とうの本人は総合格闘技では大きく負け越し、各団体の愚痴ばかりをこぼして今ではプロレスかマイナー団体のオファーしか来ていないのが現状です。仲間からも嫌われているようですし。
因果は巡りますね。
因果は巡りますね。
7. Posted by ノーキッキン 2010年06月29日 01:07
高瀬は寒川戦でレフリーに何度注意されても足を寒川選手にかけて倒してましたかね。
見ていて気分が良くない男です…
見ていて気分が良くない男です…
8. Posted by どら 2010年06月29日 01:24
ボスジムも知れてるな。ジャイアンやセコンド連中もたいしたことないな。
9. Posted by 爆裂投稿 2010年06月29日 01:27
構うだけ時間の無駄です
10. Posted by 26時 2010年06月29日 02:05
地方在住なのでボスジムに入会は出来ませんが、この人と話してみたいです(笑)。
「貴方とは話にならないです」、最悪「うるせえ」などと逃亡するタイプなんだろうな…。
「貴方とは話にならないです」、最悪「うるせえ」などと逃亡するタイプなんだろうな…。
11. Posted by しろう 2010年06月29日 02:18
2ch見てこのブログに高瀬さんが来そう…
12. Posted by vi 2010年06月29日 02:37
ジャイアンのロープ掴みは何回もやったの?てか長時間もってたの?
13. Posted by 全部高瀬が悪い 2010年06月29日 02:57
>>しろうさん
こちらを覗いて顔真っ赤→暫し頭を抱える→深呼吸→こんにちワッフルの流れでしょうね。
こちらを覗いて顔真っ赤→暫し頭を抱える→深呼吸→こんにちワッフルの流れでしょうね。
14. Posted by ジュニア 2010年06月29日 03:40
高瀬には腹が立って仕方ない。
高瀬に毒されなかったらジャイアンや秀虎も良い選手になっていたと思われるだけに腹が立つ。
自分がクズになるのは自由だが才能ある芽を反則で塗り固めて潰すのは勘弁だ。
高瀬に毒されなかったらジャイアンや秀虎も良い選手になっていたと思われるだけに腹が立つ。
自分がクズになるのは自由だが才能ある芽を反則で塗り固めて潰すのは勘弁だ。
15. Posted by くま@くまページ 2010年06月29日 05:33
>viさん
レフェリーが注意を何度かして、
次にやったら警告が出るぞ、という段階で
ぱったりとロープ掴みを止めたそうです。
警告されたら判定でポイントがマイナスになるからだと思います。
レフェリーが注意を何度かして、
次にやったら警告が出るぞ、という段階で
ぱったりとロープ掴みを止めたそうです。
警告されたら判定でポイントがマイナスになるからだと思います。