自民党の谷垣禎一総裁ら各党党首は15日午後、中国の習近平国家副主席と都内のホテルで相次いで会談した。谷垣氏は中国の軍事力近代化について「透明性がもう少し図られると日本国民も安心感を持てる」と懸念を伝え、国防予算の詳細や装備の保有状況について情報公開するよう求めた。習氏は「透明化に今後も努力する」と応じた。
谷垣氏は、日中両国が共同開発で合意した東シナ海ガス田問題の進展も要請。習氏は「約束は必ず守る」と述べた。
習氏は「引き続き中日関係発展のために貢献してほしい」と呼び掛け、谷垣氏が「野党になっても日中友好に努力したい」と約束した。
公明党の山口那津男代表は、中国製ギョーザ中毒事件などで不信感が強まった中国の「食の安全」に関し「両国民に安心を与える(閣僚級協議の)枠組みを早期に作り上げることが大切だ」と指摘。習氏は「全面的に同意する。日中間で詰めの作業をしている」と述べ、協議早期開催に努力する考えを強調した。
習氏は共産党の志位和夫委員長との会談で、日中両共産党が交流を進め、両国関係発展に協力していくことを確認。国民新党代表の亀井静香金融・郵政改革担当相とも会談し「連立政権の中で、さらなる中日関係の発展に貢献してもらいたい」と要請した。