市橋被告「精神的に具合が悪い状態」

　千葉県市川市のマンションで２００７年、英会話講師リンゼイ・アン・ホーカーさん（当時２２）が殺害された事件で、殺人と強姦（ごうかん）致死の罪などで起訴された市橋達也被告（３１）の第１回公判前整理手続きが２８日、千葉地裁（堀田真哉裁判長）であり、出席した市橋被告は従来の主張通り、殺意を否認した。

　弁護人によると、リンゼイさんの死体遺棄罪は認め、殺人と強姦（ごうかん）致死の罪について検察の主張する事実関係が違うとして争う方針。また、市橋被告は拘置施設内の病舎におり「精神的に具合が悪い状態」という。私物の保管などができず、処遇改善を求めている。

　公判は裁判員裁判で行われる。次回協議は７月１２日の予定。

　起訴状によると、市橋被告は０７年３月２５日ごろ、市川市の自宅で、リンゼイさんの顔などを拳で何度も殴り、両手首などを縛って性的暴行を加えた上、窒息死させたとしている。

　市橋被告は事件後、顔の整形手術を受け、約２年７カ月にわたり逃亡。この間、リンゼイさんの父親がたびたび来日し、事件解決を訴えた。（共同）

　［2010年6月28日23時39分］