問 以下の問いに答えなさい。
「女性は()を迎えることで第二次性徴期になり、特有の体つきになり始める」
姫路瑞希の答え
「初潮」
教師のコメント
正解です。
吉井明久の答え
「明日」
教師のコメント
随分と急な話ですね。
土屋康太の答え
「初潮と呼ばれる、生まれて初めての生理。医学用語では、生理のことを月経、初潮のことを初経という。初潮年齢は体重と密接な関係があり、体重が43kgに達するころに初潮をみるものが多い為、その訪れる年齢には個人差がある。日本では平均十二歳。また、体重の他にも初潮年齢は人種、気候、社会的環境、栄養状態などに影響される」
教師のコメント
詳し過ぎです。
鏑木瑞穂の答え
「せ、せ、せ…書けません…」
教師のコメント
書けるようにならないといつか困ることになるかもしれませんよ。
「吉井!瑞穂!木下達がDクラスの連中と渡り廊下で交戦状態に入ったわよ!」
あの後、僕は回復テストを20分だけ受けさせられ、今は前線に立って指揮をしている。
何でも僕がいるかいないかでやる気が全然違うらしいので満場一致で決まった。
姫路さんにもついてきて欲しかったが彼女は秘密兵器らしいので今は教室で回復テストを時間いっぱい受けるそうだ。
僕もそうなるはずだったが、いつの間にか出来ていた僕のファンクラブ発行の『瑞穂様新聞』により、僕がFクラスに所属していることが知れ渡っていたため『秘密』兵器として使うことが出来なかった…。
と、秀吉達に救援に行かないと。
「アンタの指を折るわ。小指から順番に、全部綺麗に。」
考え事やめて顔を上げるとなぜか明久が島田さんに追い詰められていた。
「二人とも、敵はDクラスだよ!仲間同士で争っていたら勝てるものも勝てなくなるよ!」
それに早く行かないと戦死者が増え士気にもかかわる。
「さぁ来い! この負け犬が!」
「て、鉄人!? 嫌だ! 補習室は嫌なんだっ!」
「黙れ! 捕虜は全員この戦闘が終わるまで補習室で特別講義だ!」
戦死者が西村先生補習室へ連れて行かれている。
前線はとても激しそうだ。
それにしてもどうしてそんなにいやがるのだろう?
ただ補習を1,2時間受けるだけなのに…
「あんな拷問耐えられない!」
「拷問? それは違うぞ。これは教育だ。補習が終わる頃には趣味が勉強、尊敬するのは二宮金次郎、といった理想的な生徒に仕立て上げてやろう」
「さ、流石にそれはやりすぎだと思います!」
それはもう補習じゃなくて洗脳です。
「い、嫌だ!!まだ『巫女巫女瑞穂ちゃん』を見ていないのに!!!せ、せめてこの場で補習をーーー、補習室だと壁が邪魔で見ることが出来ないんだよーーーー!!!!」
………
「ん?どうかしたか?鏑木」
「…いえ、補習頑張ってください」
「?おう」
「だ、誰か! 助けっ――イヤァァー―」
さて、明久達は…島田さんに関節をきめられてますね。
「島田さん」
「え、あ、瑞穂?、!! 吉井!瑞穂はどうなのよ!ウチよりも胸ないわよ」
いえ、男なので女性よりも胸があると問題があります…
「いてて…、え、瑞穂の胸?瑞穂はそれでいいんだよ」
「そうだよ。僕はおと――」
「無い胸を気にして恥ずかしがる姿が普段の凛々しい姿のギャップが、こう…胸に来るものがあるじゃないか」
明久は普段僕をどんな目で見ているんだろう…。
ついでに、そんなことをしたことは一度もない。
「た、確かにそうだけど…けど!どうしてウチの扱いがこんなにひどいのよーーー!!」
「ちょ、ちょっと島田さん!落ちつい――ギャアアァァーーー」
…もういいや。
「明久と島田さんは後で追いつくように!みんな、秀吉達を助けに行くよ!!」
「「「「「おおぉぉーーーー」」」」」
「もう少しウチも優しくしなさいっ!!」
「ギャアアァァーーー!!!」
まあ、聞いていないと思うけど…
side 秀吉
「く、さすがDクラス。このままじゃ厳しいのじゃ」
初めのうちは士気の高さで押していたのじゃが時間がたつにつれやはり地力の差がでてきて今じゃどこも崩壊寸前じゃ。
「田中がやられそうだ!!このままじゃ布施先生側は残り4人なってしまう。応援を頼むっ!!!」
「五十嵐先生側にも応援をっ!!」
「もうすぐ救援が来るはずじゃ!なんとか耐えるのじゃ」
ワシ自身もずいぶん点数を削られてしまったわい。
しかし健闘むなしく防衛戦が破られてしまった…。
そしてそこからDクラスが突撃してくる。
「Dクラス鈴木、勝負を挑む!!」
これは戦死したかのう…。瑞穂、明久、みんな。後はよろしく頼むのじゃ…
「その勝負、僕が受けます!試獣召喚(サモン)!」
『えっ』
声が聞こえたと思うたら目の前の召喚獣の胸に穴があき、後ろにいた2体までもがやられていた。
『Fクラス 鏑木瑞穂 VS Dクラス 鈴木一郎&他2名
科学 427点 VS 92点&87点&79点 』
浮かび上がるのは見慣れた名前。
「大丈夫、秀吉?助けにきたよ」
振り返るとワシの親友が立っていた。
…頭にリボンをつけて…
side out
「大丈夫、秀吉?助けにきたよ」
声をかける秀吉の召喚獣は戦死寸前まで追い詰められているが、まだ生きている。
何とか間に合ったみたいだ。
「う、うぬ…」
「さあ、ここは僕たちに任せて秀吉は教室に戻って回復試験を受けに行ってきて。」
「と、ところで瑞穂よ、なぜ頭にリボンをつけておるのじゃ?」
「へ?リボン?」
秀吉に言われて頭に手を持っていくと触れるものがある。
「(…ササッ…)」
ムッツリーニがどこから持ってきたのか、大きな鏡にには確かに頭にリボンをつけた僕が映っている
「って!な、何で~!!」
「…俺が」
忍者の格好をしたムッツリーニが答える
「ど、どうしてこんな事するのさっ!!」
この歳でリボンをつけるなんて…。それに僕は男なのに、拷問にしか思えないよ…。
「…雄二の指示。アルティメイトウエポン…」
(カシャッ、カシャッ)
「雄二の指示ってどういうこと?」
「…(くいくい)」
ムッツリーニに言われて周りを見るとうつむいている生徒達。
その手はなぜか堅く握られふるえている。
「ねえ、これってどういう(はむっ)ひゃうううぅぅぅ!!!」
いつの間にか後ろに立っていた女子生徒に、僕は抱きしめられ耳を噛まれてしまっていた。
「(あむあむ)ああ、瑞穂お姉さまのお耳とってもおいしいです…(ぺろっ)」
「ひゃぁ!やめてっ清水さん!!これはセクハラだし、それにどうしてここにいるの!?」
清水美春、男を毛虫のごとく嫌っている女の子が好きな女の子。
島田さんと僕をお姉さまと呼び、出会うと必ずセクハラされている。
「あ~ん、お姉さま!美春のことは美春と呼び捨てで呼んで欲しいとあれほど言っていますのに。それと美春はDクラスに所属しているのでここにいても変ではありません」
そういって右手で自分の召喚獣を指さし、僕の胸にのびて!!!
「やめて清水さんっ!!お、怒る、やん!!」
「お姉さまのお胸、とってもあったかい…。今は平らですが美春のお姉さまへの大きな愛で大きく育ててあげます!!
あ、でも美春は小さい方が好きなので悩みます。」
「ぼ、僕、は、男だか、ら、む、胸は大きく、な、ならない、よ…」
「お姉さま…。美春の好みに合わせてくれるなんて感激です!!!」
「ひゃううぅぅぅぅ!!!!!」
そういって今度は両手で、しかも服の隙間から手を入れて直にもみだした。
(このままじゃまずい!でも力ずくで振り払ってケガをさせるわけにはいかないし…。そうだ!!)
「F、クラス、かぶrんっ!!、鏑木、み、ずほ、やんっ!、Dクラ、す、しみず、あんっ!!し、みゅじゅみ、ひゃる、に、ひゃう!!、しょ、しょうぶを挑みます!!!!」
『Fクラス 鏑木瑞穂 VS Dクラス 清水美春
科学 427点 VS 94点 』
召喚獣が矢を射て一瞬で勝負がついた。
「戦死者は補習ーー!!」
するとどこからか西村先生が現れ、清水さんを補習室まで連行していく。
助かった~
「お、お姉さま!美春は諦めませんから!このまま綺麗な身体のままで卒業できると思わないで下さいね!そしていつか美波お姉さまも合わせて3(バンッ!!)」
言葉の途中で扉と一緒に閉ざされた。危険な言葉を残して…
「その、災難じゃったな」
「あ、秀吉。助けてくれても良かったじゃないか!!」
「すまんのう…。しかし、おかげでここは片づいたことじゃし、戻るとするかのう」
「片づいたって?、な!!」
周りを見るといつの間にか血の池が出来ていてその上にDクラス生徒と…Fクラス生徒が浮かんでいた。
「みな先ほどの光景に興奮して鼻血を出して倒れてしまったのじゃ」
秀吉の言葉に疲れがどっとわいてきた。
「…戻ろうか…」
第二陣は明久の隊にまかせればいいや…。
「うむ」
あのあと教室に戻り化学以外のテストを受け、教室で待機していた。
さすがの雄二も死人にむち打つほどではなく待機命令を出されたのだ。
戦争は存在を知られていなかった姫路さんがDクラス代表の人に勝負を挑み倒し、勝ったらしい。
こうして初めての戦争は大量の血と一人の青年の心に大きな傷を残して終了した。
おまけ
「ふう、ただいまぁ」
「あ、お帰り瑞穂ちゃん。おじゃましているわよ~」
戦後処理を終えて家に帰ってくると幼なじみのまりやが僕の部屋でくつろいでいた。
「久しぶりまりや。でも勝手に部屋に入らないでよ」
「にゃはは、瑞穂ちゃんとわたしの仲じゃってなにーーー!!」
こっちを向いたと思ったらいきなり叫びだした。
「いったいどうしたのさ?」
「瑞穂ちゃんがリボンつけてる~~!!!」
「リボン?あっ!」
そういえばあのときのリボンとるの忘れてた…。
「ま、まりや、これは…」
「大丈夫、瑞穂ちゃん!ちゃんとわかってるから。いや~、やっと瑞穂ちゃんもわたしの趣味を理解してくれるようになったか~」
「全然わかってないよー。放してまりや~」
「だめよ瑞穂ちゃん!これはいわばお祝いなんだから!…この前はゴスロリやメイド服と西洋風だったから、今回は巫女服や着物と和風で攻めようかしら」
「いやーーーーー!!!」
瑞穂ちゃんの絶叫は屋敷中に響いたが、いつものことなので誰も助けには来てくれなく、瑞穂ちゃんはまりやのおもちゃにされってしまったとさ。
めでたしめでたし。
あとがき
これでストックが無くなってしまいましたので更新がまた遅くなっります。
ご迷惑をかけます。
なるべく早く投稿したいと思っているのですがあまりネタがあまり浮かびません…。
気分転換にゲームでもしながら浮かぶのを待ちたいと思います。