日本相撲協会の特別調査委員会と報道陣の主なやり取りは次の通り。
――野球賭博をした力士が暴力団の存在を認識していない、と認定したのはなぜ?
村上泰委員 事情聴取の際、力士は非常に素直に話していた。賭博の負けた金の支払いの猶予を受けられた、という話が出てくること自体が、暴力団が絡んだ疑惑とはまったく性質が異なると判断した。
――テラ銭(手数料)は発生したと話しているのか?
村上委員 テラ銭は賭け金の1割。力士たちは仲介者4人への謝礼と認識していた。
――金の振込先は?
村上委員 仲介者の口座に振り込まれていた。
――大嶽親方だけ解雇以上の処分を勧告する理由は?
伊藤滋座長 (金額、頻度など)すべてにおいて、突出して重いから。
――これだけの処分者、謹慎者を出して名古屋場所が成り立つと思うか?
伊藤座長 出場辞退の力士が多くても、(場所を)やると思いますよ。関取の数に関係なく。
――委員の中では名古屋場所中止を求める声は?
伊藤座長 議論は当然ありましたよ。ただ、委員会の結論として、厳しい条件を出すから、文科省さん、名古屋場所をやって下さい、という形になった。
――理事長代行を外部から出す可能性は?
望月浩一郎委員 ここから先は理事会で決めること。ふさわしい人間が内部にいれば内部で結構だし、外部にいれば外部で構わない。
――27人が野球賭博を認めた。処分される人とされない人の違いは?
伊藤座長 十両以上と幕下以下で対応を分けた。十両以上は地位も高く、責任が大きいので厳しく処分しようと。幕下以下は若い者も多いし、(監督責任のある)親方に対しての処分を考えた。
村山弘義委員 加えて、自首(自己申告)したものに対しては、刑法にならって減刑しようということも考慮した。
奥島孝康委員 相撲界は閉鎖的な社会。監督責任に重点がおかれるのはやむを得ない。これまで色々言われながら、解明、対応をしてこなかったツケが出たと理解している。