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北朝鮮:後継体制確立へ手続き加速か 正銀氏、要職就任も

 【北京・米村耕一】北朝鮮が26日に朝鮮労働党代表者会を9月上旬に開催し、党最高指導機関の選挙を行うと発表したことで、金正日(キム・ジョンイル)総書記の後継体制確立に向けた手続きを加速しているとの見方が強まっている。後継者とされる三男、正銀(ジョンウン)氏が党や軍の要職につく形で内外に明らかにされる可能性もある。

 従来は北朝鮮が「強盛大国の門を開く」との目標を掲げている2012年に後継者が公式に登場するとの観測が強かった。しかし、金総書記は08年夏以来、健康が悪化。5月上旬の訪中も健康問題を主な理由として数度にわたって延期された(北朝鮮関係筋)という。金総書記が政治活動をできる間に後継体制を確立しておく必要に迫られている可能性がある。

 また、国内の経済的基盤を安定させたうえで権力継承という当初のシナリオは、大きく狂っている。昨年末のデノミ実施によって国内経済は混乱、3月に発生した韓国哨戒艦沈没事件によって韓国からの経済協力や援助も期待できなくなった。今後、経済が好転する見通しはなく、後継手続きを先延ばしにする理由はないとも言える。

 党代表者会の開催は66年10月以来、44年ぶり。党規約によれば、党中央委員を補充する選挙を行うことになっているが、党代表者会招集の決定書には「党最高指導機関の選挙」とだけ書かれている。このため(1)後継体制を支える党組織の整備(2)実際に後継者を要職に選出--の2通りの可能性が指摘されている。

毎日新聞 2010年6月27日 19時55分(最終更新 6月27日 21時21分)

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