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参院選公示、3氏舌戦へ 口蹄疫の中、手探りの選挙戦

2010年6月25日

 民主党政権への評価が焦点となる参院選が24日、公示され、宮崎選挙区(改選数1)には、自民現職松下新平氏(43)、共産新顔の党県書記長馬場洋光氏(41)、民主新顔の元新聞記者渡辺創氏(32)が立候補を届け出た。家畜の伝染病・口蹄疫(こうていえき)が終息せず、非常事態が宣言される中で、感染拡大を防ぎながら、地域社会の復興や消費税問題などの争点を有権者にどう訴えるのか。手探りのまま、異例の選挙戦が始まった。

 宮崎選挙区は、6候補が乱立した2007年と違って、三つどもえの争いになった。

 自民現職の松下氏は、04年に無所属で立候補。民主、社民の支援を受けて自民現職を破った。しかし、改革クラブを経て、自民に「復党」。今回は一転して共産、民主新顔の挑戦を受ける立場だ。

 自民県連は、最近の国政選で分裂選挙を繰り返してきたが、今回は一本化に成功。04年に松下氏に敗れた上杉光弘氏も支援し、「挙党一致」で議席維持をめざす。公明の比例候補と後援会同士での協定も結び、同党県本部代表の新見昌安県議が出陣式に参加して、支援を約束した。

 共産新顔の馬場氏は、国政選挙5度目の挑戦。昨年の総選挙で自公政権を退場させたが、民主政権も公約をことごとく破って国民の期待に応えていないとして、「新しい政治をつくるには共産党を伸ばすしかない」と訴える。

 民主新顔の渡辺氏は、宮崎では参院選で初めての公認候補。07年参院選で共闘した社民県連合は、民主の独自候補擁立や外山斎参院議員が無所属から民主入りしたことに反発。さらに連立政権からの離脱もあり支援見送りを決めたが、それでも、渡辺氏は県労組会議や連合宮崎など支持団体の支援を得ており、さらに党幹部や閣僚級の応援で知名度向上を図る方針だ。

 ただ、各陣営とも家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)の感染拡大防止に努めるため、「発生地域には入らない」「大規模な集会を開かない」など、選挙運動を自粛する方針。選挙区に候補を立てない政党も、比例区の訴えは「電話での投票呼びかけに集中する」など、従来とは運動の比重を変えて臨むことになりそうだ。

 公明党県本部は、比例区の得票10万5千票をめざすが、発生地域では「地域の支持者がどれだけ動けるかにかかる」と新見代表。社民党は、宮崎出身の福島瑞穂党首が改選を迎え、28日にも宮崎入りする予定。県連合の鳥飼謙二代表は「発生地域を避けた県南部や県西部を中心に回ることになりそうだ」と話した。

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