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保守王国・山口選挙区(改選数1)は、祖父に岸信介、兄に安倍晋三(55)の両元首相を持つ岸信夫氏(51)=自民・現職=に、元俳優・原田大二郎氏(66)=民主・新人=が挑む構図だ。山口は菅直人首相(63)の生まれ故郷。安倍VS菅の新旧首相の代理戦争の側面もあり、両陣営ともに負けられない戦いになっている。
民主党が追い風を受けた昨夏の衆院総選挙。それでも、山口で獲得できた議席は4選挙区中1つしかなかった。今回“不戦敗”も覚悟した根強い自民支持率。民主党公認で出馬する原田氏も過去に自民党の応援演説をした経験があった。県連からは不満の声が上がり、党内の内紛になったが「原田候補で勝利できなければ、この選挙区で勝てない」(小沢一郎前幹事長)、「国民的人気」(山岡賢次副代表)と党本部が押し切った。
原田氏は知名度を生かし、1日30回の街頭演説をノルマに、公示前に県内を3周半。髪を振り乱して「子供に思いやりの心を持たせる教育システムを」「1次産業を元気に」と主張。今は挙党一致態勢に向かいつつある。
46年の役者業にピリオドを打ち、役者仲間の応援も呼ばず「俳優ではなく山口の原田として勝負したい」と党に申し入れた。キーワードは「郷土愛」。原田氏は生まれは神奈川だが、2歳から高校卒業まで山口で育った。県連幹部は「『山口で育った原田です』と言うのは、東京で生まれ育っている岸さんへの強烈なイヤミ」と強調する。
出馬表明で出遅れ、当時の鳩山政権への逆風で劣勢が伝えられてはいるが、県連幹部が「カン(菅)フル剤が効いた」と胸をなで下ろすように、地元・宇部市出身の菅首相誕生。支持率はV字回復。圧倒的に自民党が有利といわれるなか、追い上げに拍車がかかる。
ただ、菅首相は選挙区は東京。地元では、伊藤博文から続く山口出身の9人目の首相と認めるかで見解は真っ二つ。民主党はご当地首相をアピールするが、自民党は否定的だ。
その岸陣営は「相手が誰であれ、やることは変わらない」と冷静沈着。安倍晋太郎元外相の三男で岸家の養子になった岸氏はこの6年、週末は精力的に地元に戻っている。「民主政権は何一つ解決策を見いだせていない。地域経済を立て直す」と意欲的。ダメ押しか、警戒感の表れか、2007年の“投げ出し辞任”の後も地元では根強い人気の兄・安倍氏が頻繁に応援に駆けつける。
この新旧首相は因縁が多い。6年前の参院選では、菅氏が「名門出身だから、ただ弟だからといって選んでいいのか」と兄弟を批判。安倍氏も官房副長官時代に北朝鮮の拉致事件を巡って菅氏を「きわめてマヌケな議員」と発言し、物議を醸した。
平成の長州戦争とも言える代理対決。岸氏、原田氏を追う共産党の木佐木氏も含め、保守王国での戦いが熱さを増している。
(2010年6月27日06時02分 スポーツ報知)
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