
G8サミットを終え、記者団の質問に答える菅首相=26日、カナダ・トロント(代表撮影・共同)
【トロント共同】菅直人首相は26日夜(日本時間27日昼)、カナダのトロントで同行記者団と懇談し、7月11日投開票の参院選で与党が過半数割れした場合について「政権運営がなかなか難しい状況になる。他党といろいろな形で話し合うことが必要だ」と述べ、新たな連立も含めて対応を模索する考えを示した。
参院選の勝敗ラインには「(改選の)現有54議席をいかに超えていけるか。その考えは変わっていない」と強調。54議席以上を獲得できなかったときの責任に関しては「基本的には人事を尽くして天命を待つ気持ちだ。全力を尽くしたい」と述べるにとどめた。
参院選後の内閣改造・党役員人事にも「選挙に全力を尽くす。それ以外に考えていない」と言及を避けた。
消費税を含む税制抜本改革に関する超党派の議論に関し「参院選が終わった段階で、あらためて提起したい。了解があれば、早い段階で議論を始めたい」と意欲を表明。財政再建に絡み「公務員や地方分権、そういう制度論にもいよいよ踏み込む。それが第一の柱だ」と述べた。国家公務員の人件費削減を念頭に置いた発言とみられる。