見る者を凍りつかせる怖い日本の絵画。日本には古来より幽霊画をはじめとする怖い絵が多く残っている。「東海道五十三次」で有名な安藤広重(歌川広重)や江戸の天才絵師、葛飾北斎など世界的に知られる浮世絵師も様々な趣向を凝らした怖い絵を描いている。そんな日本の怖い絵に秘められた様々な思惑を解き明かすのが、今回のカシコブレーン、大和文華館館長の浅野秀剛先生だ。現在は国際浮世絵学会の常任理事も務める浅野先生が、怖い日本の絵に隠された裏側を紹介する。
浅野先生によれば、怖い絵が盛んになったのは江戸後期で、実は庶民の娯楽だったという。みんなで酒を酌み交わしながら、怪談話をしたり、怖い絵を眺めて楽しんだというのだ。まさに、いま世界で注目を浴びる日本の恐怖映画“Jホラー”の原点ともいえる。
そんな怖い絵の代表が幽霊画。実は、幽霊画の裏側にはさらに怖い物語が隠されている。足のない幽霊画の手法を確立した円山応挙の「幽霊図」をはじめ、様々な幽霊画を紹介。怪談話が題材になっているものも多く存在するが、伊藤晴雨の「怪談乳房榎図」に描かれた、世にも恐ろしい怨念の物語とは・・・。嶋釣の「骨を打つ修羅」では、「うわなり打ち」という世にも奇妙な恐ろしい風習がテーマ。一同も興味津津!まさに修羅場が展開する「うわなり打ち」とは!?
江戸初期に活躍した浮世絵師、岩佐又兵衛は“浮世絵の祖”ともいわれるほどの人物で、「洛中洛外図」など当時の風俗を生き生きと描いた絵師だ。しかし、素晴らしい絵を手掛けた一方で、自分の人生をかけて描いた、とても怖い作品が存在する。それが、重要文化財に指定されている「山中常盤物語絵巻」。全12巻からなる全長150メートルの壮大な絵巻物で、牛若丸伝説の御伽草子を題材にしている。だが、通常の絵巻と異なるのは、血みどろの展開が描かれていること。それは、あまりの残虐な描写に一同も眉をひそめるほど。はたして、この絵巻に隠された岩佐又兵衛の怨念とは・・・。
また、明治初期には恐るべきニュースを怖い絵にして紹介し、庶民の人気を得ていた新聞もあった。不気味なネタからお色気ネタまでを怖い絵とともに紹介する。
「ハテナの自由研究」は、たむらけんじの「本気のプロに一矢報えるのか」。たむらけんじと後輩芸人たちが一流集団のプロにガチで挑む企画で、今回は野球とバレーボールチームに勝負を挑む。相手は関西独立リーグの大阪ゴールドビリケーンズとプレミアリーグの堺ブレイザーズ。たむけんが笑いは一切無しのガチのファイトを見せる!
大和文華館館長。日本における浮世絵研究の第一人者。大和文華館は、奈良県奈良市にある、近鉄が設立した東洋古美術を中心とする私立美術館であると共に研究機関でもある。著書・監修書に『喜多川歌麿』『錦絵を読む』『歌麿の風流』等多数。
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