(CNN) ドメイン名などのインターネット接続資源を管理・調整する非営利組織ICANNは25日、論議を呼んでいる「.xxx」トップレベルドメインをアダルトサイト向けに開設することを承認した。
同ドメインがネット上で使用可能になるにはさらなる承認が必要だが、承認されれば現在の「.com」と並列的な空間に位置づけられ、アダルトサイト向けに創設される。
「.xxx」ドメインは6年前、ドメイン名登録サービスを展開するICMレジストリが最初に提案した。アダルトサイトが同ドメインを使うかどうかは任意だが、一部のハイテク関連ブログは、今後アダルトサイトへの使用義務化への圧力が強まると予想している。
ICMレジストリには、すでに希望する「.xxx」ドメインの先行予約が11万件も入っており、それらは遅くとも2011年初旬には使用可能になるという。同社は、ネット上のアダルトコンテンツにラベル付けを行うことで「容易かつ効果的なフィルタリングが可能になる」とするが、すべての人が今回のICANNの決定を喜んでいるわけではない。
ポートフォリオ・ドット・コムのリック・ジョンソン氏によると、アダルト業界の関係者の中には「.xxx」ドメインの導入によりアダルトコンテンツを含むサイトを個別に遮断するのでなくドメイン全体を遮断すればよくなり、検閲につながる恐れもあるとして導入に消極的な者もいるという。一方、一部の宗教団体は、成人向け娯楽産業に現在以上の正当性を付与することになるとして同ドメインの創設に反対していると同氏は指摘している。