イラク帰還兵のアッシュ・ウールソンさん(28)が16~28日の日程で沖縄を訪れ県内各地で、反戦や平和の大切さを訴えている。名護市辺野古のテント村や東村高江の座り込み集会などでも交流し、23日の慰霊の日には平和行動にも参加する。
「イラク帰還兵アッシュを沖縄に呼ぶ会」(城間えり子代表)の招きで、今回初めて沖縄に来たアッシュさん。学資返済のため州兵となり、2003年にイラクへ一年間派兵された。帰国後は「反戦帰還兵の会」の支部長として活動、日本でも講演活動をしている。
17日に豊見城市内で開かれた講演では、イラクで米軍車両がひき殺してしまった8歳の少女と2頭のヤギの補償で、米軍は謝りもせず少女100ドルに対して、ヤギは1頭につき200ドルを支払っていたと話した。戦争は「人間性を見失い、帰還兵は元の人間には戻れない」と語った。
また「すばらしい憲法9条を守れるのは日本人だけだ」と強調する一方、「基地周辺で発生する暴力事件のあまりにひどい現状をみれば、日米安全保障条約の維持は難しい」と指摘した。
アッシュさんは日本に一カ月滞在し、沖縄で感じたことを大阪や兵庫などの平和講演でも訴えていくという。
一般参加が可能な講演の一部は次の通り。参加は無料。
19日午後2時、与那原町コミュニティーセンター▽20日午後2時、那覇教育会館▽21日午後6時半、名護21世紀の森ミーティングルーム▽22日午後2時40分、沖縄キリスト教学院チャペル▽24日午前10時40分、名桜大学108教室▽25日午後0時50分、琉球大学法文棟203教室
問い合わせは、城間えり子さん、電話090(6863)5276と、村松志門さん、電話090(1946)1364。