アメリカのばかたれ!NATOのばかたれ!(ベオグラード)
テーマ:セルビア早朝のバシチャルシュ。人気もなくひっそりと静まり返る街に、しんしんと雪が降り積もる。
6時発のベオグラード行きのバスをつかまえるため、早朝5時過ぎに宿をチェックアウト。当然外は真っ暗で、雪もちらちら降っている。
宿のおっさんによるとトラムは朝4時半から運行しているとのことである。だが確かに3番のトラムはじゃんじゃん来るものの、バスターミナル行きの1番のトラムが一向に来ない。なんでや?
6時20分前まで待ったが、結局1番のトラムは来なかったので、仕方なくタクシーに乗ってバスターミナルへ。まだヨーロッパの中でも物価の安い国でよかった。これが西欧だったらタクシー代がべらぼうなことになってただろう。
ターミナル前のカフェでブレックを買って腹ごしらえ。たっぷりと挽肉とたまねぎのみじん切りが入ったボスニア・ヘルツェゴビナのブレックはうまかった。程なくして停車していたバスの前にドライバーがやってきた。さてバスに乗り込んで、ゆっくり眠るとするか。
バス休憩。この建物のスロープが滑る滑る。はしゃいだ子犬2匹がずっこけまくってて面白かった。
一面真っ白に染まった雪原を抜け、小さな街を通り過ぎ、約8時間後にセルビアの首都ベオグラードに到着。長旅だったが道中の半分ぐらいは寝てたので、疲れるというよりもいい休憩になったような気がする。
ベオグラードの街も、激しく雪が降っていた。足元は溶けた雪でぐしゃぐしゃ。もしくは所々雪が押しかたまってツルツルになっている。そのうえ次から次へと降ってくる雪のせいで視界も悪い。でもそんなに濡れない分、雨よりはましかな。
雪まみれの車。これからはどこもこんな感じかな。
足元が不安定なうえ傾斜が多いので、宿まで歩くのは結構しんどかった。ともあれ今日の宿へ到着。その名もマンガ・ホステルである。なんとはだしのゲンとグラップラー刃牙が全巻揃っている・・・なんてことはなかった。残念ながら。マンガの一冊も置いてないなんて、完全に名前負けな宿だな。
といってもこの宿もいいところだった。設備もいいし、スタッフも親切だったし。ただ長期滞在している連中がいるのか、結構混んでてちょっとやかましかった。
雪が降り止まない・・・。
今日は降雪がひどいので、メシを喰った後は宿でゆっくりすることにする。観光は明日でいいや。翌日の夜行でスロベニアのリュブリャーナへ行く予定なので、時間は十分あるのだ。
ということで宿でのんびりブログを書いたりネットをしたりしていたのだが、隣から聞こえてくる声がうるさいうるさい。なんでこいつら「ギャハハハハ・・・!」とか大声で馬鹿笑いすんの?もっと静かに談笑できないわけ?
ゲン「アメちゃん(ゲンにとって外人は全員アメリカ人である)はうるさいのう。わしゃなんだか外でビールが飲みたくなってきたよ」
隆太「ええのう、わしもついていくぞ。東京ブギウギ、心ズキズキワクワク~」
ムスビ「ギギギ・・・」
ということで夜は食堂でサンドウィッチを頬張りながら、ビールをがっつり飲むことにしたんじゃ。マスの燻製のサンドウィッチはうまいのう。マスは淡白じゃけえ、燻製の風味がようあっとる。生きてる喜びを感じるのう(おおげさ)。
ゲン「ここがベオグラードのホコ天クネズ・ミハイロ通りじゃ。舌をかみそうな名前じゃのう」
隆太「しゃれた店が多くなってきたのう。西ヨーロッパへ近づいてきている感じじゃ」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「アイ・ラブ・ユーよりギブ・ミー・チョコレートじゃ」
隆太「さすがあんちゃん、ええこというのう」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「ガハハハハ、おっさん花束がにあわんのう」
隆太「こわもてじゃけえ、マイトの方がおにあいじゃのう。ガハハハハ」
ムスビ「ギギギ・・・」
アメ公「オ、ナイスデザイン」
ゲン「さいきんよく見かけるアルファバンクじゃが、いつもカタカナのオをまちがえとるぞ。みっともないのう」
隆太「外人は日本語がよくわかっとらんけえのう。しかたがないやつらじゃ」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「おっさん、絵がうまいのう。わしにもおしえてつかあさいや」
隆太「あんちゃんは物好きじゃのう。わしゃ腹の足しになるものの方がええよ」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「10年ぐらい前は、NATOの空襲のせいでボロボロになった建物が目立ったもんじゃが、すっかりキレイになったのう」
隆太「昔はアメリカのばかたれ!NATOのばかたれ!っていうらくがきも多かったのう。どうでもいいけどNATOと納豆は似てるのう。たきたてほかほかの銀シャリと納豆を腹がはちきれるほどくえたら、わしゃもう死んでもええよ」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「これがカレメグダン公園じゃ。向こうに見えるのがドナウ川とサヴァ川じゃ。一面まっしろじゃのう」
隆太「あんちゃんはものしりじゃのう。ところでわしゃ腹がへってきたよ。納豆、納豆いうてたからのう。あんちゃん、どこか感じのいい店で腹ごしらえしようや」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「バラしてクズ鉄屋にうりとばしたらいくらになるかのう」
隆太「あんちゃん、それよりわしゃ腹がへったよ・・・」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「これがベオグラードでいちばん古いレストランというはなしじゃ。どんな喰い物が出てくるのか楽しみじゃのう。わしゃ腹ペコじゃけえ、とにかく腹いっぱい喰いたいよ」
隆太「ガハハハハ、あんちゃん、わしゃうれしくてクソとションベンがいっしょにでそうじゃ」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「わりゃこっち見るな。わしの顔になにかついとるのか」
隆太「にぎやかじゃのう。広島とどっちがにぎやかかのう」
ムスビ「ギギギ・・・」
ゲン「ピカよりもおそろしいアメリカの新兵器じゃ」
隆太「こわいのう、わしゃションベンちびりそうじゃ」
ムスビ「ギギギ・・・」
政二「ガウ~」
次はスロベニアのリュブリャーナまで行くけえ、旅の安全を祈ってつかあさいや。長旅じゃけえ、ちょっとゆううつじゃのう。
ほいじゃ、また。
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