元幹部職員は「クリニックは不動産会社が実質的なオーナーだった。医師がどこのアパートを回るか、検査項目をどうするかなど、代表取締役の女性が指示を出していた。巡回診療は、囲い込んだ受給者から医療扶助を安定的に得ることが目的だった」と説明している。
代表取締役の女性は朝日新聞の取材に「自分はクリニックの職員ではあるが、巡回診療は医師が自分で診療先を決めてやっていた」と説明。受給者を囲い込んでいるのではないかとの指摘には「認知症の人もおり、通帳を預かるケースもある。勝手に金をおろしたり、小遣いを渡さなかったりはしていない」と否定している。(島脇健史)