海自 多国間訓練に初の参加へ
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海自 多国間訓練に初の参加へ

6月27日 4時48分

ハワイ沖で行われているリムパック=環太平洋合同演習で、海上自衛隊が各国の合同部隊による多国間訓練に初めて参加することがわかりました。防衛省・自衛隊はアジア太平洋地域の国々との連携強化を図っており、多国間協力を重視する流れは今後も強まるとみられます。

リムパックは、2年に1度ハワイ沖で行われるアメリカ海軍主催の演習で、海上自衛隊も昭和55年以降、毎回参加しています。この訓練項目のうち、各国海軍の合同部隊による多国間訓練について、海上自衛隊はこれまで憲法解釈上認められていない「集団的自衛権の行使」を想定していると受け取られかねないとして参加を見送り、安全保障条約を結んでいるアメリカと2国間の枠組みでのみ訓練を行ってきました。しかし、ソマリア沖の海賊対策など海外の任務でアメリカ以外の軍との連携を求められるケースが最近増えていることから、海上自衛隊はこれまでの方針を見直し、海賊対策や災害救援活動などを想定した多国間訓練に限って参加することにしたものです。海上自衛隊はこうした戦時の軍事作戦以外の訓練ならば、多国間訓練に参加しても「法的に問題はない」としています。防衛省・自衛隊は先月、オーストラリア軍との間で物品を融通し合う協定を結ぶなど、アジア太平洋地域の国々との連携の強化を図っており、多国間協力を重視する流れは今後も強まるとみられます。