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独立リーグでも野球賭博、8選手解雇…大阪ゴールドビリケーンズ

唇をかみながら会見で謝罪する大阪ゴールドビリケーンズ・村上監督(左は石毛コーチ、右は宮本代表)

 角界に激震を起こしている野球賭博が、野球の独立リーグにも飛び火した。今年発足したジャパン・フューチャーベースボールリーグ(JFBL)に所属する大阪ゴールドビリケーンズが25日、大阪市内で会見を開き、NPBを対象とした野球賭博に関与したとして8選手を解雇したと発表した。すでに大阪府警の事情聴取も受けている。同球団の村上隆行監督(44)は会見で謝罪したが、球団やリーグの存続が危ぶまれる事態となった。

 ついに球界までもが野球賭博に汚染された。急きょ設定された記者会見で発表されたのは、20選手中8人の契約解除。その理由は、野球賭博への関与だった。「野球に打ち込んでくれていたので、一層、裏切られた気持ちが強いです」。大阪・村上監督の目から、悔し涙が流れ落ちた。

 賭博に関与した8選手の実名は「警察から発表しないでくれと言われている」と公表しなかったが、チーム内に4人在籍するNPB出身者はいないものとみられる。賭けの金額、期間、仲介者の存在についても明かされなかったが、独立リーグとはいえプロ野球選手による関与。その社会的影響は計り知れない。

 ナインが手を染めていると同監督が初めて耳にしたのは今月16日。17日の練習で全20選手に「関与しているなら名乗り出てくれ」と促したところ、当該の8選手が明らかになった。19日には球団で会議を行い、解雇と警察への届け出を決定。21日に大阪府警曽根崎署に出頭させたという。現在、暴力団犯罪などを捜査する府警捜査4課が事情を聞いている。

 この日の大阪の練習は中止になったが、三重と四国九州アイランドリーグ・愛媛との交流戦は予定通り行われた。村上監督は「まじめに取り組んでいる(残りの)選手を指導していくのが役目」と、辞任せずに指揮続行することで責任を全うする考えを示した。だが、壁矢慶一郎リーグ代表兼三重代表(64)は「本当なら一時休止したい」と、リーグ戦の中止の可能性すらほのめかした。

 賭博行為への暴力団の関与に関して、関係者は「分からない」という。多くの選手が反社会的な行為にかかわっていたことは事実。大阪球団はもちろん、今春に発足したばかりのリーグが消滅する可能性も出てきた。

 ◆大阪ゴールドビリケーンズ 2008年発足し、09年に関西独立リーグに加盟。同年、前・後期Vを成し遂げ、年間優勝を果たした。監督は元近鉄の村上隆行。コーチは石毛博史(元巨人など)、西浦克拓(元日本ハムなど)、平下晃司(元阪神など)=選手兼任=。球団名は、大阪・通天閣にある神の像「ビリケン」に由来。今季は21試合8勝12敗1分け。

 ◆ジャパン・フューチャーベースボールリーグ(JFBL)関西独立リーグが経営難に陥り、新規参入予定だった三重が各球団首脳との見解の相違を理由に参入を断念、同年10月に新リーグの創設を発表した。関西独立リーグを脱退した大阪と2球団で新リーグを開幕。ホームとビジター各12試合、四国・九州アイランドリーグ5球団との交流戦30試合を実施。当初予定した名称「JFL」は、サッカー・日本フットボール協会(JFL)から指摘され、変更した。契約期間は9か月で、選手報酬は月10万~40万円+活躍に応じた報酬金。

(2010年6月26日10時44分  スポーツ報知)

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