福岡県は25日、暴力団を美化するような内容が含まれているとして、月刊誌など5点を県青少年健全育成条例に基づく有害図書に指定したと発表した。県によると、同様の図書が粗暴性などを理由に有害図書指定されたことはあるが、暴力団関係図書として指定されるのは全国でも珍しい。
指定されたのは、実話時代7月号▽実話時報7月号▽実話ドキュメント7月号▽劇画版山口組白書激闘を勝ち抜いた〓たち▽漫画山口組完全データBOOKVol.11 宅見若頭暗殺事件--の5点。県公報には7月7日に告示される。
告示後は18歳未満への販売や閲覧などが禁止されるほか、一般図書と分けて陳列する措置などが必要となる。改善命令などに従わない場合は罰則もある。
県は、4月の暴力団排除条例施行後、コンビニエンスストアや書店約100店舗で現地調査を実施。今回指定した5点は、暴力団の活動を伝えたり、入れ墨の写真を掲載していたため「暴力団を美化していて青少年に誤った認識を持たせる恐れがある」と判断した。
毎日新聞 2010年6月26日 西部朝刊