2010年4月28日 19時54分 更新:4月28日 20時3分
JR東海は28日、リニア中央新幹線(東京-名古屋間)の開業目標時期を、当初想定していた2025年から2年延期し、27年とすると発表した。景気低迷や高速道路の料金割引制度の影響などで東海道新幹線の収入が落ち込み、資金計画を見直さざるを得なくなったことを理由に挙げている。
また、東京-大阪間の開業目標を45年とし、名古屋-大阪間の建設費用を3兆3400億円とすることも同日の取締役会で正式に決めた。東京-名古屋間の建設費として見込む5兆1000億円と合わせ、計約8兆5000億円を自己資金と金融機関からの借り入れで調達する計画だ。同社は、5月10日に開かれる国土交通省の交通政策審議会で新たな計画について説明する。
山田佳臣社長は28日の会見で「経営環境が悪化する中で、財務の健全性を維持しながら計画を進めたい」と開業延期の理由を述べた。
同社が東京-名古屋間のリニア建設計画を最初に発表したのは07年12月。過去最高益を記録した07年度の鉄道収入を前提に25年の開業目標を掲げ、5兆1000億円の事業費を全額自己負担で行うと説明していた。
しかし、08年秋のリーマン・ショック後の旅客需要の低迷や、09年3月に始まった高速道路料金の「休日上限1000円」の割引制度導入などで、09年度の運輸収入は07年度から約1割落ち込んだ。【工藤昭久】