出会い系サイトの巨大看板は、福岡市の商業地区の中心部に設置されている=福岡市中央区渡辺通1丁目(画像の一部を加工しています)
ネット上で援助交際を誘う書き込みを禁じている「出会い系サイト規制法」ではどうか。天神そばの巨大看板は当初、18歳未満の利用禁止の表示がなかったため、公安委員会が3月、同法に基づき改善指導を出した。だが業者が指導後に表示をすると、それ以上は手を出せなくなった。
出会い系サイトは風俗営業適正化法の適用外で、同法に定められた広告規制も適用できない。福岡県警の捜査関係者は「サイトは児童買春の温床。公共の場で過剰な宣伝活動は抑えたいが、限界だ」と頭を抱える。業者の自主判断に頼るしかないのが現状という。
天神そばの看板を設置した業者は朝日新聞の取材に「市民に不快な印象を与えた点については対処する。出会い系サイトのイメージ改善もはかる」と話し、内容の変更を検討しているという。広告トラックを走らせる業者は「多くの人に見ていただきたい気持ちで車を走らせているが、不快に思う人がいるかもしれない。今後批判が出れば、検討していく」としている。(河村能宏)